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2019年6月24日 (月曜日)

知的なトランペッターの原点

聴き応えのあるジャズ盤って、何も「ジャズ名盤紹介本」にタイトルが挙がっているものばかりでは無い。「ジャズ名盤紹介本」に載っていない、載ってもほんのたまにしかそのタイトルにお目にかかれない、そんな盤が実は聴き応えのあるものだったりする。それだけ、ジャズの裾野は広い。そんな「隠れ好盤」に出会った時の喜びはひとしおである。

Donald Byrd『Byrd Blows on Beacon Hill』(写真左)。1956年5月7日の録音。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Ray Santisi (p), Doug Watkins (b), Jimmy Zitano (ds)。リーダーの知的なトランペッターのドナルド・バード、弱冠24歳。1956年と言えば、やっとアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに、ケニー・ドーハムの後釜として入団した頃。
 
バックのメンバーを見渡すと、ベースのダグ・ワトキンスは今でも名前が残ってはいるが、他のメンバー、ピアノ、ドラムの名前は僕は知らない。しかし、演奏を聴くと及第点ではある。ということで、この盤は、リーダーのドナルド・バードのトランペットを最大限に愛でる盤である。この盤でのドナルド・バードのトランペットは溌剌としていて、活き活きとしている。
 
 
Beacon-hills  
 
 
LP時代は、マサチューセッツのTransitionというローカルなレーベルからリリースされていた、いわゆる「幻の名盤」である。CDの時代になって、何故か日本だけでCDリイシューされている(しかも複数回)。このリイシューが良かった。この盤でのドナルド・バードの素晴らしさを自分の耳で確かめることが出来た。ハードバッパーでブリリアントで知的なトランペッターという形容がこの盤を聴いて良く判った。
 
一曲目「Little Rock Getaway」から聴きものの演奏。古くて懐かしい雰囲気のテーマをバードがクッキリと吹き上げ、ブリリアントで端正なアドリブが続く。思慮深さがはっきり判るアドリブで、コードチェンジをしながら展開が拡がる中、原曲の愛らしさはしっかり維持される。このアドリブを聴く度に、ドナルド・バードは知的なトランペッターやなあ、と感心する。
 
他の曲でもバードのトランペットは、ブリリアントで躍動感溢れ、説得力のある知的なアドリブを吹き続ける。ドナルド・バードのトーンペットの基本、トランペットの原点を確認するに相応しい「隠れ好盤」だと思います。改めてジャケットを見てみると、なんとも自信ありげなドナルド・バードの姿が写っている。弱冠24歳の思慮深い表情。知的なトランペッターと言われる所以である。
 
 
 
東日本大震災から8年3ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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