スピリチュアルなソウル・ジャズ
21世紀に入って、様々なジャンルのジャズCDが入手出来る様になった。ネットショップで外国盤が直接購入出来る様になったことが大きい。それまでは日本盤に頼るしか無く、日本盤は売れ筋しかCDリイシューしないので、なかなかソウル・ジャズはリイシューされない。日本では人気がイマイチだから仕方が無い。
1990年代までは、米国盤については、海外出張でNYやSFOに行った折に、大手CDショップを訪問して、しこたまジャズCDを購入して日本に持ち帰ったもんだ。大体1回の出張で20〜30枚は買って帰った。今から考えれば、一体、何をしにNYやSFOに出張していたのか。え、勿論仕事です(笑)。
Benny Bailey Sextett『Soul Eyes (Jazz Live at Domicile Munich)』(写真左)。最近聴いたソウル・ジャズ盤。初見だった。1968年1月11日、ドイツはミュンヘンの "Domicile"でのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Benny Bailey (tp), Nathan Davis (ts), Mal Waldron (p), Jimmy Woode (b), Makaya Ntshoko (ds), Charly Campbell (congas)。
メンバーを見渡すと、ハードバップ期から活躍している有名なメンバーはピアノのマルくらいかなあ。ソウル・ジャズのパーソネルの特徴は、それまでのビ・バップ〜ハードバップの流れとは異なる個性を持ったメンバーを選んでいること。これがハードバップを聴き込んできたジャズ者の方々からすると取っ付きが悪いのかなあ。
演奏は熱気ムンムン、コッテコテのソウル・ジャズ。聴いていて思わず体が動いて、とても楽しい気分になる。ベニー・ベイリーはトランペッター。彼の肉厚でファンキーなトランペットがソウルフルに鳴り響く。ゴリゴリなネイザン・デイヴィスのテナーも良い感じ。このフロント2管の、ソウル・ジャズながら、アーシーでスピリチュアルな響きが印象的です。
ファンクネスが滴るような数々の演奏。ソウル・ジャズは聴いているだけでハッピーな気分になります。気分転換にピッタリ。気分をガラリと変えたい時にはソウル・ジャズですね。1968年のリリースながら、ジャケットもタイポグラフィーがばっちり決まって、なかなか格好良いです。ソウル・ジャズの好盤としてお勧め。
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