« これは良いよ「ウラ名盤」・2 | トップページ | ジャズ喫茶で流したい・137 »

2019年1月 6日 (日曜日)

ミルトのクロスオーバー好盤

厳寒の冬の空気には、凛としたヴァイブの音が良く似合う。僕は子供の頃から木琴を弾くのが好きで、学生の頃にはヴァイブを少しかじった位である。とにかく、あの凛とした切れ味の良いヴァイブの音が大好きで、ジャズにヴァイブ奏者が存在することを知ったのは、モダン・ジャズ・カルテット(MJQ)を介して出会った。よって、僕にとってのジャズ・ヴァイブのアイドルは「ミルト・ジャクソン」。

ミルト・ジャクソンはハードバップの初期、当時としてはまだまだ珍しいヴァイブを引っさげて、ジャズ界にデビュー。1952年に、ジョン・ルイスらとMJQを結成、ジャズ界での人気グループとなった。が、22年もの間、MJQで地道に音楽活動を続け、それなりの評価を得たにも拘わらず、新進のロック・ミュージシャンの連中に較べ報酬が少ないことが不満となって、1974年、一旦、MJQを離れています。

ミルト・ジャクソンはMJQを離れた後、CTIレーベルでの活動をメインに、クロスオーバー・ジャズ〜フュージョン・ジャズの中で活躍します。ハードバップがメインの純ジャズ出身のジャズメンが、ロックビートと融合したクロスオーバーや、電気楽器をメインに据え、様々な他ジャンルの音楽要素と融合したフュージョン・ジャズで適応するのか、という強い懸念があったのですが、ミルト・ジャクソンは全くそんな懸念は不要だったかと思います。
 

Oringa_milt_jackson

 
例えば、Milt Jackson『Olinga』(写真左)。。1974年の作品。CTIからのリリース。ちなみにパーソネルは、Milt Jackson (vib), Jimmy Heath (ss), Cedar Walton (p), Ron Carter (b), Mickey Roker (ds)。1曲目の「Olinga」と5曲目の「Lost April」のみ、バイオリンとチェロの弦が入ります。基本的な音の雰囲気は「クロスオーバー・ジャズ」。ジャズとロックとクラシックを融合したイージーリスニング・ジャズ、といった雰囲気です。

ミルトはMJQのミルトより、ソロのミルトの方がファンキーで活き活きしているので、ミルトはソロの方が良い、と言われるのだが、僕はこの意見には疑義を持っている。ミルトは競演するメンバーによって、ヴァイヴ演奏の雰囲気を変えるのではないか、睨んでいる。この盤でもミルトのヴァイブについて、クロスオーバー・ジャズがメインの演奏の中で、全く違和感が無い。逆に、ミルトのヴァイブが映えている。

硬派で純ジャズなミルトも良いが、1970年代のクロスオーバーなミルトもまた違った魅力が垣間見えて意外と面白い。特に、バックが電気楽器でも、その音の特徴を的確に把握して、しっかりとフィットする職人芸的ヴァイブは彼ならではのもの。そんなミルトの職人芸的ヴァイブが前面に出て躍動する。この『Olinga』って、なかなかの隠れ好盤だと思います。

 
 
東日本大震災から7年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« これは良いよ「ウラ名盤」・2 | トップページ | ジャズ喫茶で流したい・137 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ミルトのクロスオーバー好盤:

« これは良いよ「ウラ名盤」・2 | トップページ | ジャズ喫茶で流したい・137 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、 ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 青春のかけら達(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでのジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。         
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリー