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2019年1月 5日 (土曜日)

これは良いよ「ウラ名盤」・2

年末の大掃除で見つけた雑誌の増刊号、スイングジャーナル・1989年5月臨時増刊「新説 ジャズ名盤・ウラ名盤」のウラ名盤の聴き込みである。この増刊号で紹介されている「ウラ名盤」はなかなか聴き応えのあるものばかり。約20年ぶりに読み返してみて、感心することしきりである。

今日は、Lou Donaldson『Fried Buzzard』(写真左)。1965年8月6-7日、NYのBon Ton Clubでのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Bill Hardman (tp), Billy Gardner (org), Warren Stephens (g), Leo Morris (ds)。リーダーのルーさん以外、トランペットのビル・ハードマンは知っているが、残りの3名は知らない名前。まあ、ルーさんのリーダー作ではよくある話なので気にはならない。

ピアノの代わりにオルガンが入っているところがミソ。もともとルーさんのアルトはファンクネス満載なんだが、このオルガンがバックに入ることで、そのファンクネスがより濃厚になる。録音されたのは1965年。ファンキー・ジャズ全盛の時代なので、このライブ盤の演奏はコッテコテにファンキー。
 

Fried_buzzard_lou

 
ルーさんのアルトはデビュー当時から、そのスタイルには全くブレが無い。基本は「ビ・バップ」。テクニックに優れ、アドリブフレーズの歌心に優れる。ハードバップ時代もそのスタイルは変わらず、アドリブを担当する時間が長くなった分、そのフレーズの変化、バリエーションが豊かになる。

フロントのパートナー、トランペットのハードマンもこのルーさんのスタイルにしっかりと追従していて立派だ。ハードマンのトランペットも基本は「ビ・バップ」。高速フレーズとテクニックでルーさんのアルトに追従する。そして、この盤のポイントとなるのがオルガンの存在。演奏のファンクネスを増幅する効果を担っていて、これが実に良い雰囲気。ジャズやな〜、って実感する。

そして、このライブ盤の一番素敵なところは「ライブの雰囲気」。ルーさんのMCもバッチリ入っているし、とりわけ、聴衆の反応が抜群に良い。観客の声援、拍手と演奏が一体となって、とても良いライブの雰囲気が思いっきり伝わってくる。いかにも場末のクラブでやってますといった雰囲気がとても良い。これぞ、ジャズのライブの醍醐味の1つだろう。

 
 
東日本大震災から7年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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