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2018年12月12日 (水曜日)

マイケルの初リーダー作です。

2007年1月13日、マイケル・ブレッカーの急逝はジャズ・テナー界における大きな損失であった。当時57歳。あまりに若すぎる死であった。ジャズ界で57歳と言えば「中堅」。「ベテラン」の域に向けての端境期での逝去であった。コルトレーン〜ショーター〜ブレッカーと引き継がれてきたジャズ・テナーの系譜(ロリンズは孤高のテナーとして別格扱い)がいきなり途切れた。今ではジャズ・テナー界は「群雄割拠」の時代。

マイケル・ブレッカーはテナー・サックス奏者。1949年、フィラデルフィア生まれ。1970年代から頭角を現したがソロでは活動せず、兄のランディと共に「ブレッカー・ブラザース」を結成。コ・リーダーとして活躍。その後、1970年代の終わりから「ステップス・アヘッド」を結成し、ここでもコ・リーダーとして活躍。なかなかソロでの活動には踏み出さず、ソロとして初のリーダー作をリリースしたのは1987年の事であった。

その初リーダー作が『Michael Brecker』(写真左)。1987年のリリース。ちなみにパーソネルは、    Michael Brecker (ts, EWI), Pat Metheny (g), Kenny Kirkland (key), Charlie Haden (b), Jack DeJohnette (ds)。どちらかと言えば、フュージョン・ジャズ畑を歩いてきたマイケルにとって、コンテンポラリーな純ジャズのファーストコール・ジャズメンばかり、とても素晴らしいサイドメンに恵まれている。
 

Michael_brecker_album

 
この盤にはマイケルのやりたかった事が全て詰め込まれている印象。ちょっとバラエティーの富みすぎれているかな、と思うが、マイケル自身、そして、バックのサイドメンの全てが個性派揃いで、どんなジャズ演奏のトレンドにも「ぶれない」。故にバラエティーに富んだ内容ながら、散漫な印象を感じることは無い。特に、マイケルのテナーについては一本筋が通っていて、しっかりとマイケルならではのテナーを吹き上げていて立派だ。

確かにテナーのスタイルはコルトレーンのスタイルを継ぐものだが、これって、当時も今も変わらないものであって、今となっては重要なことではないだろう。この盤でのマイケルのテナーは、コルトレーンの奏法を踏襲してはいるが、フレーズの節回しやバラードのニュアンスなど、マイケルの個性で固められている。コルトレーンの雰囲気をカヴァーするものでは全く無い。そういう意味では、ジャズ・テナーのスタイリストとして唯一無二な個性を確立していた、と言える。

そんなマイケルの唯一無二の個性をこの初リーダー作で確認することが出来る。この盤にコルトレーンは存在しない。ましてやショーターも存在しない。明らかにマイケルのテナーだけが存在していて、その個性は「今後を十分に期待させてくれる」ものであった。1987年当時の最先端のコンテンポラリーな純ジャズを追求していることに頼もしさを感じる。好盤です。

 
 
東日本大震災から7年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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