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2018年12月28日 (金曜日)

ジャズ喫茶で流したい・136

大寒波が来襲している。ここ千葉県北西部地方は朝から猛烈な北風。朝の気温は2度程度なんだが、風が強いので体感気温は氷点下。昨日まで、意外と長閑な気温だったので、この気温の急変にはビックリ。もちろん術後の体はついていかない。何となく体調が優れないまま、年末の買い物や病院通いで、ほぼ一日の半分が潰れた。落ち着いて音楽を聴ける状態になったのは夕方、日が暮れてからである。

つい最近のことであるが、なかなか小粋で端正なピアノ・トリオに出会った。トリオ演奏の雰囲気は三者対等のインタープレイがメインで、これってビル・エヴァンスかなあ、とも思ったが、ビル・エヴァンスよりもファンクネスが強く、ブルージーなピアノの響きが耳に残る。これは、ビル・エヴァンスでは無い。では誰なのか。

そのタッチは切れ味は良いが、ガーンゴーンといった叩く印象は無い。鍵盤をしっかりと押さえつつ、流麗なフレーズを紡ぎ出すさまは誰なのか、思いもつかない。判らない。誰なんだ、このピアノは。加えて、ベースは堅実なビートを供給しつつ、バリエーション豊かなアドリブ・レースを繰り出している。ドラムもふるっていて、自由度の高いフレーズを繰り出しつつ、リズム&ビートの根底をしっかりと押さえている。なかなかの内容のピアノ・トリオではないか。
 

Blues_everywhere_shirley_scott

 
Shirley Scott『Blues Everywhere』(写真左)。1991年11月22日、ニューヨークはバードランドでのライブ録音。新生キャンディド・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Shirley Scott (p), Arthur Harper (b), Mickey Roker (ds)。パーソネルを見てやっと、この魅力的なピアノが、シャーリー・スコットなのが判った。けど、シャーリー・スコットはオルガン奏者じゃなかったのか、と思いつつ、このライブ盤でのスコットのピアノって絶品なのだから、思わず納得。

アーサー・ハーパーというベーシストは知らなかった。でも、紡ぎ出されるベースの音は、どこかエディ・ゴメスを想起させる。繊細なゴメスという感じ。ドラムはミッキー・ローカーでした。繊細さとダイナミズムを併せ持ち、結構、テクニックを駆使して、自由度の高いリズム&ビートを供給する。このベースとドラムのリズム隊は「職人芸」が滲み出る、玄人好みなもの。このリズム隊のリズム&ビートだけでも「聴きもの」である。

従来からのピアノ・トリオのメインストリームなスタイルと展開を押さえていて、実に粋である。正統派な音世界ではあるが、レトロな響きに傾くこと無く、1990年代のネオ・ハードバップな音の響きに通じているところに感心する。1950年代のハードバップ時代のオルガニストが、ピアノ・トリオな演奏に真摯に取り組んだ、繰り返し聴いても飽きの来ない好盤です。
 
 
 
東日本大震災から7年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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