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2018年11月22日 (木曜日)

チェスナットのピアノ万華鏡

お気に入りのピアニストの一人に「サイラス・チェスナット(Cyrus Chestnut)」がいる。ゴスペル・フィーリングを湛えた温かさと、スウィンギーなリズム、王道を行く流麗なバップ・フレーズ、ハッピーでポジティヴなタッチが素敵なピアニスト。1963年1月、メリーランド州ボルチモアの生まれ。今年で55歳。脂の乗り切ったベテラン・ジャズメンである。

そんなチェスナットがユニークな内容のピアノ・トリオ盤をリリースした。Cyrus Chestnut『Kaleidoscope』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Cyrus Chestnut (p), Eric Wheeler (b), Chris Beck (ds)。2018年4月29日、NYでの録音。収録された曲名を見れば良く判るが、クラシックの名曲やスタンダード等、様々な音楽をジャズ・アレンジしたピアノ・トリオ作品である。

冒頭の「Golliwog’s Cakewalk」には、思わずニンマリ。ドビュッシーの「子供の領分」から、第6曲 「ゴリウォーグのケークウォーク」で、このコミカルでジャジーな旋律は有名なもの。専門的に言えば、西洋音楽とアフリカの黒人音楽の接触の初期の例。チェスナットはジャジーにスインギーに弾き回す。これが冒頭の1曲である。後が大いに期待出来る。
 

Kaleidoscope_cyrus_chestnut

 
チェスナットは過去のアルバムで、クラシックの名品やポップスの有名曲のカバーを収録しているが、この盤では、相当に気合いをいれて、カヴァーする曲を選曲している。目を惹くのが、サティの有名曲「Gymnopedie No. 1& No.3(ジムノペディ)」「Gnossienne No.1 (グノシエンヌ)」、モーツアルトの「Turkish  Rondo(トルコ行進曲)」など、こんなクラシック曲をジャズ化するの、とちょっと不安になるような選曲。これらをスカッとしたアレンジでジャズ化。

9曲目の演奏には思わず声を上げて「あははっ」。曲名は「Smoke on the Water」。そう、伝説のハードロック・バンド、ディープ・パープルの人気曲である。前奏のリフが超有名で、その「チャッチャッチャー、チャッチャッチャチャー、チャッチャッチャー、チャチャー」をピアノで忠実にカヴァー。これがシンプルで実に良い。実際、昨年のオーストラリア公演で、聴衆の反応がとても良かったらしい。

とにかく、どの曲も素敵にアレンジされていて、聴いていて楽しい。何処かで聴いたことのあるフレーズが、あちらこちらに出てきて、思わずニンマリ、ニヤニヤ。あまりに優れたカヴァー曲ばかりなので、ちょっぴり「キワモノっぽい」香りもするが、そんな危惧も吹き飛ばしてしまう、チェスナットのドライブ感溢れるバップ・ピアノが素晴らしい。

 
 

東日本大震災から7年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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