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2018年10月20日 (土曜日)

イエロージャケッツの化学反応

音楽って、ミュージシャンの出会いによって、突如として「化学反応」が起きたように、予想もしなかった音が創造されたりする。それが面白い。長年、様々なアルバムを聴いてきて、そんな「化学反応」に立ち会う幸運に出会うことがある。だいたいが「こんな組合せ、大丈夫なのかなあ」とか「意外やなあ、この組合せ」と思って聴くことが多い。
 
そして、聴いてみて「あらびっくり」。この新盤もそんな「化学反応」の場面に立ち会えた幸運の一枚である。Yellowjackets『Raising Our Voice』(写真左)。フュージョン・ジャズの超長寿バンド、イエロージャケッツの2年振りの作品。1981年のデビューだから、今年で37年目になる。確かに「超長寿」バンドやなあ。この盤、イエロー・ジャケッツに、ブラジル出身の女性ボーカル、ルシアーナ・ソウザを迎えているところが注目ポイント。

このルシアーナ・ソウザの参加が「化学反応」を起こしている。フュージョン・ジャズの演奏にはボーカルの必要性があまり無いのだろうか、もともと、フュージョン・ジャズにボーカルものは少ない。あっても、フュージョンの演奏とボーカルとが効果的に融合して、新しい音世界を創り出すには至らず、フュージョンの演奏にボーカルが乗っかっただけ、というものがほとんどだった様な気がする。
 

Raising_our_voice  

 
しかし、このイエロージャケッツ盤は違う。イエロージャケッツの演奏とルシアーナ・ソウザのボーカルが効果的に融合して、今までに無い、新しいイエロージャケッツの音世界がこの盤にはある。イエロージャケッツのキャッチーなメロディとルシアーナ・ソウザの躍動感溢れるボーカルが相乗効果を生み出している。

イエロージャケッツに代表される、テクニック優秀、キャッチャーなメロディが得意のフュージョン・バンドについては、その流麗でテクニカルな演奏がメインであるが故、徐々にマンネリズムに陥る傾向がある。イエロージャケッツも例に漏れず、少しずつ、その演奏はマンネリ化し、メンバーチェンジを切っ掛けに、そのマンネリズムからの脱却を図ってきたのだが、今回は「ルシアーナ・ソウザのボーカルとの邂逅」が、ほのかに漂うマンネリズムを一掃している。

化学反応で得た「躍動感」。この新盤のイエロージャケッツの演奏は躍動している。ソウザが持ち込んだ「ブラジリアン・フレーバー」、シンコペーションの多用、ボーカルをバッキングするが故の「演奏のメリハリ」。どれもが好要素として、この新盤に作用している。イエロージャケッツの新たな側面を見せてくれた新盤。フュージョン者の皆さんにはお勧めの一枚です。

 
 

東日本大震災から7年7ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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