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2018年9月10日 (月曜日)

聴いて楽しいネオ・ハードバップ

アート・ブレイキーの『バードランドの夜』を久し振りに聴いた。やっぱりハードバップはええなあ、と感じ入る。ということで、今日は「ハードバップが聴きたい日」。といって、1950年代のバリバリど真ん中のハードバップ盤を聴いても当たり前やしなあ。と思いつつ閃いたのが「そうだ、1990年代以降のネオ・ハードバップ盤を聴こう」。

One For All『Too Soon to Tell』(写真左)。1997年2月25日の録音。同年、結成されたネオ・ハードバップ・バンド「ワン・フォー・オール」のデビュー盤である。One For Allのメンバーは、Eric Alexander (ts), Jim Rotondi (tp), Steve Davis (tb), David Hazeltine (p), John Webber (b), Joe Farnsworth (ds)。テナー+トランペット+トロンボーンの3管フロントのセクステット構成。

ワン・フォー・オールは、ニューヨークのライブハウス「Samlls」で結成された。メンバーの名前を今の目で見れば、これは絶対に良い音を出す、ネオ・ハードバップなバンドだ、と確信する。今では中堅ジャズメンとして活躍しているメンバーばかりである。当然、それぞれの持つテクニックは素晴らしく、バンド全体の演奏力はかなり高い。このデビュー盤を聴けば、それが直ぐに判る。
 

One_for_all_too_soon_to_tell  

 
このアルバムには、“ワン・フォー・オール・フィーチャリング・エリック・アレキサンダー”とクレジットされている。このデビュー盤の一番の聴きどころはアレキサンダー。全編に渡って、模範的なジャズ・テナーを展開している。しかし、その音は、テナーマンといえばほとんどがそうであった「コルトレーンのフォロワー」では無い。コルトレーンの様なストレートなブロウの底に、オールド・スタイルな音が潜んでいて、喩えて言うなら「温故知新」なジャズ・テナーである、

ジム・ロトンティのトランペットも良い音を出している。このトランペットもジャズとしてオーソドックスな音で、この徹頭徹尾、オーソドックスなところがロトンディのトランペットの良いところ。スティーブ・デイヴィスのふくよかなトロンボーンは3管フロントの効果的なアクセント。そう、この盤の3管フロントは、そのテクニックの高さを駆使してのユニゾン&ハーモニーが半端無い。アレンジもバッチリ決まっている。

リズム・セクションは「デヴィッド・ヘイゼルタイン・トリオ」。耽美的ではあるが、芯のあるバップなピアノをコアに、堅実かつダイナミック、そして多彩な表現力が素晴らしいベース&ドラムが絡んだ、ネオ・ハードバップなピアノ・トリオ。そう、このワン・フォー・オールのデビュー盤には、ネオ・ハードバップな「新しい音」がギッシリと詰まっている。聴いて楽しい「ネオ・ハードバップ盤」である。

 
 

東日本大震災から7年6ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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