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2018年9月 8日 (土曜日)

トランペットの教科書的好演です

リー・モーガン(Lee Morgan)のリーダー作を聴き直している。リー・モーガンのトランペットは、テクニックに優れ、ちょっと捻れたフレーズが鯔背で、ポジティヴでブリリアントな音色が個性。ジャズ・トランペットって、こうやって鳴らすのが理想的なんだ、という感じの、実に「模範的な」トランペット。芯がシッカリ入った、聴き心地がとても良いトランペットである。

Lee Morgan『Here's Lee Morgan』。1960年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Lee Morgan (tp), Clifford Jordan (ts), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Art Blakey (ds)。メンバーを見渡すと、この盤、絶対ええ音だしてるに決まってる、と確信する。ジャケットはちょっとレトロっぽくて平凡、これでちょっと損をしているが、内容は折り紙付き。

一言で言うと、モーガンのリーダー作はかなりの枚数が残されているが、この盤はモーガンのトランペットの魅力が最大限に発揮された傑作の一枚である。リーダーのモーガン、そしてサイドメン、それぞれのコンディションが良く、相性が良かったのだろう。とりわけ、モーガンのトランペットは絶好調。オープンにミュートにその妙技を存分に発揮している。
 

Heres_lee_morgan  

 
モーガンのミュート・トランペットを愛でることの出来る盤って、意外と少ないのだが、この盤ではモーガンのミュート・プレイをしっかりと確認出来る。バラードの「I'm A Fool To Want You」でのミュート・プレイは絶品。マイルスのミュート・プレイとは全く異なるイメージの、ブリリアントで切れ込む様な、明るくバイタルなミュートが聴ける。

バックのサイドメンの演奏も見事である。ケリーのピアノはクールに、ブレイキーのドラムは熱く、特に、モーガンとケリーとの絡みは相性抜群。この盤の他に共演盤が少ないのが残念。ブレイキーの煽りもモーガンには心地良いと感じる様だ。ブレイキーが煽れば煽るだけ、モーガンは素敵なトランペットを吹き上げていく。そして、ベースのチェンバースは何時になく熱気溢れるベースラインを聴かせてくれる。

ほんと、この盤ではモーガンのトランペットが良い音を出している。これだけ良い音を出していたら、どんな曲を演奏したって、それは好演になる。この盤と「Expoobident」「The Young Lions」を僕は勝手にVee-Jay三部作と読んでいるが、いずれの盤でも、モーガンのトランペットは絶好調。最初に効くにはこの『Here's Lee Morgan』が良い。ジャズ・トランペットの教科書的好演がギッシリ詰まった好盤である。

 
 

東日本大震災から7年5ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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