ジャズ喫茶で流したい・129
ジャズにはいろいろな演奏スタイルがある。それぞれの時代で流行ったスタイル、ジャズの発展の中で変遷していったスタイル、様々なスタイルがある。そんなジャズの発祥は「ニューオリンズ」というのが定説。マーチングバンドとダンス音楽をベースにした「ディキシーランド・ジャズ」が最初の流行のスタイル。
ダーティー・ダズン・ブラス・バンド(Dirty Dozen Brass Band)というバンドがある。ニューオーリンズ・スタイルのブラスバンド。ブラスバンドをベースに、ファンクやソウルの要素を取り込んだ「現代のブラスバンド・ジャズ」である。1977年に結成、1984年にレコード・デビュー。今も元気に活動している。
The Dirty Dozen Brass Band『Live : Mardi Gras in Montreux』(写真左)。1985年モントルーでのライヴ録音盤。総勢6名のラッパ隊がバリバリに吹きまくり、バックのリズム隊が叩きまくり、うねりまくる。ニューオリンズのお祭りバンドの面目躍如。どの演奏も凄い。ド迫力のブラス、叩きまくるリズム、切れ味良く切れまくるギター。モダン・ジャズ、ファンク、ソウルをごった煮にして、ブラスバンド化した凄まじき音の洪水。
ブラス・セクションが凄い。地響きの様に響き渡るスーザフォン。様々なホーン楽器の迫力のユニゾン&ハーモニー。このラッパ隊のド迫力。思わず腰が浮く。これは凄い。ソウルフルなユニゾン&ハーモニー。ブルブルブルとブラスの響きが耳にダイレクトに伝わるような、アグレッシブでダイナミックなホーンの響き。この生々しさが堪らない。これぞ「ホーン楽器」的な響きに惚れ惚れする。
リズム・セクションも凄い。バスドラ、スネアをドカドカ、ボコボコ叩きまくって、それはもうファンキーなリズムの洪水、ジャジーなリズムの饗宴。これだけファンキーなリズム&ビートをバックに従えたブラスバンドなんてない。こってこてファンキーな、切れ味抜群なダンス音楽。いや〜、これもジャズなんですね。
ニューオーリンズ・サウンドの代表格となっているブラスバンドって、古き良き時代の伝統音楽って印象しかなかったから、初めて聴いた時、ほんとビックリした。ファンク・ビートとソウル・ミュージックの積極導入の結果、ブラスバンド的な響きすらも新しい音として聴こえる、新しいブラスバンド・ジャズの誕生。好盤です。
東日本大震災から7年6ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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