ソフト&メロウなマンジョーネ
夏の思い出のフュージョン・ジャズ。1980年の夏だったかと思う。このアルバムは良く聴いた。時はフュージョン・ジャズの大ブームの後期。ソフト&メロウなフュージョン・ジャズが売れに売れていた。このアルバムもそう。今思えば、なんでこのアルバムが売れに売れたのか、良く判らないところがあるが、とにかく、このアルバムは、1980年の夏、僕達のヘビロテになっていた。
Chuck Mangione『Fun and Games』(写真左)。1979年のリリース。ちなみにパーソネルは、Chuck Mangione (flh,el-p), Grant Geissman (g), James Bradley, Jr. (ds,perc), Charles Meeks (b), Bill Reichenbach Jr. (tb), Chris Vadala (fl,sax)。1977年の『Feels So Good』の大ヒットで一躍、有名ジャズメンの仲間入りをしたマンジョーネの佳作。
まずは冒頭の「Give It All You Got」。邦題は「栄光をめざして~1980ウインター・オリンピックのテーマ」。ABCスポーツで使われた、1980年のレイクプラシッド冬季五輪のテーマソング。当時、フュージョン・ジャズの寵児として有名ジャズメンであったマンジョーネ。ここでも良い演奏しています。特に、彼のトレードマークのフリューゲル・ホーンの音が柔らかくて優しい。
2曲目以降の楽曲も、どれもが「ソフト&メロウ」なフュージョン・ジャズの魅力溢れる演奏の数々。今の耳で聴いても、マンジョーネのフリューゲル・ホーンは柔らかで優しく優雅で、AORライクなバック演奏のアレンジと相まって、典型的なソフト&メロウなフュージョン・ジャズを展開している。やはり、この盤をソフト&メロウなフュージョン・ジャズの好盤としているのは、マンジョーネのフリューゲル・ホーン。
クリス・バダラのサックス&フルートも明確に「ソフト&メロウ」なフュージョン・ジャズの音をしている。しかも、エモーショナルなブロウが心地良く、力感あるダンディズム溢れるテナーとフルートの調べは聴いていて惚れ惚れする。ここにマンジョーネのフリューゲル・ホーンが絡むのだ。何をどう演奏しても「ソフト&メロウ」なフュージョン・ジャズに仕上がってしまう。
今ではあまり語られないマンジョーネの『Fun and Games』であるが、どうして、今の耳で聴いても、上質のフュージョン・ジャズで聴き応え十分。マンジョーネ以外、僕としては良く知らないメンバーばかりなんですが、結構、高度で内容のあるバック演奏で、今回、久し振りに聴き返したのですが、いや〜感心しました。しばらく、この盤、バーチャル音楽喫茶『松和』ではヘビロテですね。
東日本大震災から7年5ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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