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2018年5月30日 (水曜日)

パット・メセニーの正式初録音盤

パット・メセニー(Pat Metheny)のサイドメン参加のアルバムを聴き進めている。メセニーと言えば、今や、押しも押されぬ現代ジャズ・ギターのレジェンドである。1970年代以降の「ニュー・ジャズ」の範疇でのエレクトリック・ギターは第一人者のポジションを維持している。スインギーな4ビート・ジャズとは全く対極のニュージャズの寵児であるメセニー。

そんなメセニーについては、サイドメン参加に回った時のプレイの方が、メセニーのエレギの特性を強く感じることが出来るのでは無いか、という仮説の下に、パット・メセニーのサイドメン参加のアルバムを聴き始めた。これが、どうも当たりみたいで、サイドメンのプレイの方が、リーダーの音のイメージという「規制」がの下で個性を表出しなければならない、という条件下で、メセニーの個性が強くでるみたいなのだ。

Gary Burton Quintet with Eberhard Weber『Ring』(写真左)。1974年7月の録音。ECMの1051番。ちなみにパーソネルは、Gary Burton (vib), Michael Goodrick (g), Pat Metheny (g, el-12-string g), Steve Swallow (b), Eberhard Weber (b), Bob Moses (ds, perc)。パット・メセニーが、録音アルバムに名を連ねた、最初の正式盤である。
 

Ring

 
メセニーの師匠格であるゲイリー・バートン。バートンの慧眼恐るべしである。1970年代前半、当時、ニュー・ジャズの推進者であたゲイリー・バートン。彼の音楽性に対して、パット・メセニーのエレギはピッタリの存在だったことがこの盤を聴いて良く判る。メロディアスでフォーキーなソロから、怜悧でクールなフリー・インプロビゼーションまで、メセニーの持つ「ギターの個性」が、このバートンのイメージする音世界にピッタリなのだ。

ダブル・ベースにダブル・ギター。編成からして規格外である。この盤でのメセニーのギターについても「規格外」。恐らく、当時、過去を振り返っても、聴いたことの無いエレギの音とインプロビゼーションだったと推察する。バートンのヴァイブのバックで、シャープにウネウネ蠢くエレギの音は明らかにメセニーである。

この頃のバートンの音世界は「クロスオーバー・ジャズの最後期」の音。メセニーはちょっと歪んで捻れたエレギをウネウネ弾きまくる。とは言え、メセニーの後の個性はまだまだ。とにかく、当時のトレンドのエレギを必死で弾いている、という面持ちが微笑ましい。音の個性の確立はもっと後になるが、その萌芽はこの盤でしっかりと感じ取れる。まだ、あまり個性が目立たない、貴重な若き日のメセニーのパフォーマンスである。

 
 

東日本大震災から7年2ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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