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2018年5月 9日 (水曜日)

ネイチャー・ジャズの見分け方

ジャズ系のアルバムで、ジャケットが「夕焼け」のイメージをモチーフとしたものは、高い確率で「ネイチャー・ジャズ」であることが多い。「ネイチャー・ジャズ」とは僕の造語で、スイング感や4ビート感を強調しない、印象的なフレーズやリズムをメインに、自然の景観や雰囲気を想起させるパフォーマンスを指す。

Edward Simon『Sorrows & Triumphs』(写真左)。おお、印象的な夕焼け空のジャケットではないか。リーダーのEdward Simon(エドワード・サイモン)は、ベネズエラ出身、NYで活動しており、米国のコンテンポラリー・ジャズ界の重要なピアニストの一人である。うむむ、ジャケットを見れば見るほど、これは「ネイチャー・ジャズ」の好盤だと思えてくる。

冒頭の「Incessant Desires」を聴けば確信する。ファンクネス皆無の透明度の高いクールなリズム&ビート、豊かなエコーを湛えた印象的なアコピの音、その傍らで、地味にブンブンと胴を響かせるアコベの音。そして、そこに女性のクールで透明度の高いスキャットが響き渡る。これ良いなあ。紛れも無い「ネイチャー・ジャズ」である。
 

Sorrows_triumphs  

 
ちなみにパーソネルは、コアとなるカルテットが、Edward Simon (ac-p & key), David Binney (as), Scott College (b), Brian Blade (ds)。要のドラムに「ブライアン・ブレイド」が座っている。硬軟自在、変幻自在のポリリズミックな陰影のあるドラミングが、ネイチャー・ジャズの響きを増幅させている。リーダーのサイモンはエレピも弾いていて、これがまた趣味の良いエレピで、なかなかに聴かせてくれる。

フロントのブラスはデヴィッド・ビネイのアルト・サックス。これが自由度の高いモーダルなブログから、フリーなスピリチュアルなブロウまで幅広い表現で、このベネズエラ出身のピアニストが表現するネイチャー・ジャズを、更にバリエーション豊かなものにしている。そこに、Gretchen Parlato (vo), Adam Rogers (g), Rogelio Boccato, Luis Quintero (perc)が絡む。音の厚みと奥行きがグッと豊かになる。

「ネイチャー・ジャズ」志向のコンテンポラリーな純ジャズである。じっくり聴き応えがあって、聴いていて清々しい気分になる。ネイチャー・ジャズの良いところである。コンテンポラリーでドラマチックな展開の曲が魅力的。リーダーのサイモンのコンポーザー/アレンジャーとしての才能が遺憾なく発揮されている。有名どころでは無いが、聴き応え十分の好盤である。

 
 

東日本大震災から7年1ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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