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2018年5月15日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・119

ジャズの世界では、まだまだ毎月毎月、新盤が出てくる。ジャズって、音楽ジャンルの中で、マイナーな存在になって久しい、と感じているんだが、結構な数のアルバムが毎月、リリースされている。そんなに需要があるのかなあ、と心配になる。でも、順番に新盤を聴いていると、ジャズは確実に深化している、と感じて嬉しくなる。

AMP Trio『Three』(写真左)。2017年のリリース。米国はテキサス出身の抒情派ピアノ・トリオの最新作。ちなみにパーソネルは、Addison Frei (p), Perrin Grace (b), Matt Young (ds)。ニュー・ジャズの要素をメインに据えながらも、伝統的なメインストリーム・ジャズやクラシックの要素もしっかりと踏まえた、先取性と伝統性を兼ね備えたピアノ・トリオである。

ジャズではあるが、ファンクネスは皆無。たっぷりとかかったエコーが心地良く、嫌が応にも叙情的な雰囲気を盛り上げる。テクニックは確かであるが、決して、速いフレーズでテクニックをひけらかすことは無い。逆に着実なタッチとミッドなテンポで、ピアノをしっかりと深く響かせる。フライのピアノは現代ジャズのトレンドをしっかりと押さえている。
 

Amp_trio_three

 
その叙情的に深々と響くピアノのバックで、ゴリゴリ、ブンブンと胴を響かせる、圧倒的に正統なウッド・ベースの響き。これが、また良い。しっかりとフレーズの底辺をウォーキング・ベースで押さえたり、ソロのパートに入ると、自由度の高いモーダルな、硬軟自在の流麗なフレーズを聴かせてくれるグレースのベース。

そして、このピアノ・トリオの最大の特徴が、切れ味良く様々な音を繰り出す、クールでありながら良い意味で多弁なヤングのドラム。伝統的なオフビートを堅実にキープしつつ、自由度の高いインプロビゼーションに突入すると、ポリリズミックで変幻自在なドラミングに早変わり。硬軟自在、多様性に溢れたリズム&ビートにしっかりと耳を奪われる。

最近のジャズのアルバム・ジャケットの流行として、抒情性溢れるニュー・ジャズなアルバムには、夕焼け、朝焼けのジャケットが安易に採用されることが多い。このAMP Trio『Three』もそのひとつなんだが、このアルバムを聴くと、アルバムに詰まっている音世界とジャケットのイメージとがピッタリとフィットする。このジャケット・デザインは「アリ」だなと思う。

 
 

東日本大震災から7年2ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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