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2018年4月 6日 (金曜日)

エバンス異色のクインテット盤

ジャズ・ピアノの最大のレジェンドの一人「ビル・エバンス(Bill Evans)」。エバンスの場合、初リーダー作から、まずは「リヴァーサイド・レーベル」の諸作、続いて「ヴァーヴ・レーベル」の諸作。この辺までが人気の高い盤。次の「ファンタジー・レーベル」以降の盤については、ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌で、取り上けられることが少ないように感じる。

何故かなあ。エバンスの晩年、1974年から1977年の3年間、コンスタントにリーダー作をリリースしたファンタジー・レーベル。晩年の演奏だから初期〜中期に比べると衰えが見える気がするからなのか、はたまた、今でも一部で評判の悪いエレピの採用がいけないのか、どうにもファンタジー・レーベルの諸作は分が悪い。

でも、ですね。ファンタジー・レーベルの諸作って、粒が揃っていて、どの盤を聴いてもなかなかの出来なんですよ。ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌であまり紹介されない、若しくは評判がイマイチな感じだからと言って、聴かず嫌いは良くありません。僕は、逆に、ファンタジー・レーベルの諸作は意外と好きです。エバンスのピアノは安定しているし、ゴメスのベースも成熟の域。悪かろう筈が無いんですけど・・・。
 

Quintessence

 
例えば、Bill Evans『Quintessence』(写真)。1976年5月の録音。ちなみにパーソネルは、Bill Evans (p), Harold Land (ts), Kenny Burrell (g), Ray Brown (b), Philly Joe Jones (ds)。エバンスには珍しい、フロントにランドのテナー、そしてバレルのギターを擁してのクインテット構成。しかも、ベースには大ベテランのレイ・ブラウン、ドラムにはこれまた大ベテランのフィリージョー。このメンバーで大丈夫なのか。

その不安は杞憂でした。エバンスのピアノがしっかり鳴り渡って、独特の耽美的でリリカルな雰囲気を反映した、質の良いクインテット演奏が繰り広げられています。ベースがブラウン、ドラムがフィリージョーと聴いただけで、目立ちたがり屋合戦が繰り広げられて、ドタバタ収集のつかないハードバップ演奏になっているかと思っていたのですが意外でした。

特に、フロントにテナーとギターが配されていて、テナーのバックの時、ギターのバックの時、それぞれちょっと異なる伴奏の雰囲気を感じることが出来て、伴奏上手のエバンスのその妙技が堪能できます。エバンスのディスコグラフィーの中では異色盤ですが、なかなか内容のある盤で、エバンス者の方々だけで無く、一般のジャズ者の方々にもお勧めの好盤です。とにかく、エバンスのピアノの響きが心地良し。

 
 

東日本大震災から7年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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