« 粋なモーガンのジャズ・ロック | トップページ | 現代のジャズ・ファンク・バンド »

2018年3月 5日 (月曜日)

ECMのジョン・アバ再び

ジョン・アバークロンビー(略して「ジョンアバ」)。その素敵に捻れたフレーズとサスティーンが効いたロングトーンが特徴で、聴けば直ぐに判る。音の雰囲気は明らかに欧州的で、ファンクネスは全く感じない。トーンは丸いが芯は硬質。速弾きで突っ走るよりは、ロングトーンを活かして、耽美的に雰囲気で聴かせる。

ジョンアバは、ECMレーベルに好盤を沢山残している。マンフレート・アイヒャーの美意識が、ジョンアバのギターのトーンにピッタリである。例えば、John Abercrombie『Gateway 2』(写真左)。ECMを代表する知性派ギタリスト、ジョン・アバークロンビーによる1978年の作品。密度の濃い交感、スリリングなバトルが堪能できるトリオ・ミュージック。

ちなみにパーソネルは、John Abercrombie (el-g, ac-g, el-mandolin), Jack DeJohnette (ds, p), Dave Holland (b)。ギター・トリオである。ドラムがデジョネット、ベースがホランド。いかにもECMらしい取り合わせ。限りなく自由度の高いフリーに近い演奏もOK、フォーキーで耽美的なメロディアスな展開もOK。非常に柔軟度の高いギター・トリオである。
 

Gateway2  

 
実は同じパーソネルで、この『Gateway 2』の全編である『Gateway』(左をクリック)を1975年3月に録音している。その前作は激しいフリー・インプロヴィゼーションを繰り広げた作品で圧巻だったが、この『Gateway 2』では、自由度の高い即興演奏を基本としながらも、幻想的、耽美的な美しさを前面に押し出したトリオ・ミュージックに仕上がっている。

よって、こちらの『Gateway 2』の方が親しみ易く、聴き易い。ジョンアバのギターもエレギとアコギを使い分けていて、欧州的な耽美的な美しい音の響きを聴かせてくれる。ジャジーなビートとは全く相容れ無いロングトーンが特徴なので、デジョネットのフリーでポリリズミックなドラミングと前衛的で良く歌うホランドのベースとの相性が良い。

この三位一体の即興演奏はエモーショナルであり、アーティスティックである。独特の深いエコーも効果的で、いかにもECMレーベルの音世界がこの盤に詰まっている。これまたECMレーベルらしい、アーティスティックなジャケットと相まって、聴いていてとても楽しい。4ビートだけがジャズでは無い。これもジャズ。いわゆる欧州ジャズである。

 
 

東日本大震災から6年11ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« 粋なモーガンのジャズ・ロック | トップページ | 現代のジャズ・ファンク・バンド »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ECMのジョン・アバ再び:

« 粋なモーガンのジャズ・ロック | トップページ | 現代のジャズ・ファンク・バンド »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、 ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 青春のかけら達(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでのジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。         
2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

カテゴリー