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2018年2月12日 (月曜日)

アメリカン・カルテットの初録音

振り返ると、どうも「キースのアメリカン・カルテット」について、しっかりと聴いていないのではないか、と最近思うようになった。ので、このところ、しっかりと「キースのアメリカン・カルテット」のアルバムを聴き直してきた。意外とアメリカン・カルテットはとっちらかっていて、意外とまとまりのないカルテットだった様な気がしている。

さて、この「キースのアメリカン・カルテット」の始まりはこのアルバム2枚に記録されている。Keith Jarrett『The Mourning of a Star』(写真左)と『El Juicio』(写真右)。1971年7月と8月の録音。ちなみにパーソネルは、Keith Jarrett (p, ss, conga), Charlie Haden (b), Paul Motian (ds, conga), Dewey Redman (ts)。

まず、最初は『The Mourning of a Star(邦題:流星)』らしい。この盤のパーソネルは、キース+ヘイデン+モチアンの「アメリカン・トリオ」な編成で、テナーのレッドマンは入っていない。ソプラノ・サックスの音がするが、これはキースが吹いている。フリー・ジャズの影響と、キース特有のリリシズムが不思議なバランスで同居した一枚。キースのフォーキーでゴスペルチックなピアノが懐かしい。初期のキースは、米国ルーツ音楽への傾倒が特徴のひとつだった。
 

The_mourning_of_a_star_el_juicio

 
同じ時期の録音として、『The Mourning of a Star』の4年後にリリースされた盤が『El Juicio(The Judgement)』。邦題は『最後の審判』。こちらは、レッドマンのテナーが参加していて、キース+ヘイデン+モチアン+レッドマンの混じり気無しの「アメリカン・カルテット」な演奏。この盤でも、キースはフォーキーでゴスペルチックなピアノとフリーキーなピアノの2面性が明確である。

レッドマンはこのフリーキーなピアノのキースに反応して、イマージネーション溢れるテナーを吹き上げている。それでも、オーネット・コールマンに捧げられた「Piece for Ornette」では、キースはソプラノ・サックスを吹きまくっている。テナーのレッドマンがいながらのこの振る舞い。まだ、フロントのテナーが必要なのかどうか、迷っていたのかもしれない。

この初期の2枚の録音には、「キースのアメリカン・カルテット」の特徴である、フォーキーでゴスペルチックな「アーシーな演奏」と、自由度の高い「フリーキーな演奏」との2面性がしっかりと記録されている。ただし、収録曲はどれもが少し「とっちらかった印象」で、洗練度が足らない。キースがあまりに閃き中心に演奏を進めていた印象があって、この後どうなるのか、期待と不安が入り交じった内容に留まっている。

 
 

東日本大震災から6年11ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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