エレギのオリジナル・ドゥービー
ジャズの合間の耳休め。基本的には、70年代ロックを選盤することが多い。特に冬の季節は、ギター・バンドのハードでソリッドなアルバムを選盤することが多い。そんな「冬に選盤するギター・バンド」のひとつが「ドゥービー・ブラザース(The Doobie Brothers)」。日本語に訳すと「大麻兄弟」。物騒な名前であるが、70年代の米国西海岸を代表するギター・バンドである。
僕はこの「ドゥービー」が大好きで、高校時代から大学時代を通じて、そして現在に至るまで、このバンドのアルバムは事あることに愛聴している。なぜか冬の季節に合うんですよね。聴き始めたのが「冬」だからかなあ。高校2年生の冬。映画研究部の先輩であったNさんとMuさんに、代表する2枚のアルバムを借り受けたことから始まる。
僕は、このドゥービーについては「アルバム2枚の法則」があると思っている。歴代のリーダ作の中で、2枚ずつが兄弟盤の様にペアとなって存在し、このバンドの個性をしっかりと表現している。このドゥービーというバンドの音は、デビュー盤から一貫した音楽性を維持していた訳では無く、アルバム2枚ずつ、その音楽性は変化している。
例えば、The Doobie Brothers『The Captain and Me』(写真左)と『Stampede』(写真右)の2枚。『The Captain and Me』は1973年の作品、『Stampede』は1975年の作品になる。どちらのアルバムも、ジャケット・デザインの雰囲気も似通っていて、その内容も兄弟盤の様に似通っていて、かつ、ドゥービーを代表する音楽性のひとつをしっかりと表現している。
その音楽性とは、エレギのリフを前面に押し出した、エネルギッシュで疾走感溢れる「ライトなハード・ロック」な雰囲気である。そこに、米国西海岸ロック独特の洗練され印象的なコーラスがあしらわれ、躍動感溢れるリズム&ビートに乗って、エレギのリフとフレーズが疾走する。そのエレギのリフとフレーズは実に「キャッチャー」。聴いていてとても楽しく、思わず口ずさみたくなるようなポップさ。
この2枚のアルバムに詰まっている音が「オリジナル・ドゥービー」と呼ばれる時代の代表的な音である。ドゥービーを知りたい、ドゥービーを愛でたいと思えば、まずはこの『The Captain and Me』と『Stampede』は兄弟盤であり、必須アイテムである。但し、『Stampede』の終盤はちょっと迷走状態で、次の音楽性へのシフトの兆しが見え隠れしている。
東日本大震災から6年10ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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私も高校時代にキャプテン&ミーを友達から借りて以来トリコになり全作品揃えました。
春夏のトム盤、秋冬のマイケル盤、日中はトム、夜はマイケルてな感じで愛聴してます。
『スタンピード』も『ドゥービー天国』も名盤ですが、アルバムを通して聴くと曲の配列がイマイチ。自分的には『キャプテン・・』と『運命の掟』がヘビロテで~す!
投稿: ショッポ | 2018年1月17日 (水曜日) 07時53分