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2018年1月17日 (水曜日)

モンク・トリビュートの変わり種

モンクの楽曲はフレーズが独特。テーマの旋律の流れが独特。少なくとも、クラシックの楽曲の様に、例えば、モーツアルトやシューベルトの様に、流麗で聴き心地の良い旋律の流れでは決して無い。あっちこっち飛んだり跳ねたり。立ち止まったかと思ったら走り出す。硬軟自在、緩急自在、高低自在、既成概念に囚われないフレーズの数々。

モンクの楽曲はそんな独特のフレーズ、独特の旋律の流れが真骨頂。クラシックの流麗で聴き心地の良い旋律が全てとするオーディエンスの方々からすると、絶対に許せない、不協和音にも似た「予測不可能」なフレーズ。決して、スコアに落とすことの無い、自由度の高い、即興性の高い旋律の流れ。これが「填まる」と、こんなにも刺激的で心地良いフレーズって他に無いと、思いっきり「クセ」になる。

『Monk Suite : Kronos Quartet Plays Music of Thelonious Monk』(写真左)。1985年の作品。そんなセロニアス・モンクの楽曲の独特のフレーズ、独特の旋律の流れを愛でることが出来る、格好の「変わり種」盤である。Kronos Quartet(クロノス・カルテット)は米国の「弦楽四重奏」。1978年より現在までサンフランシスコを拠点に活動を続けている。日本でクロノス・カルテットが一般的に認知されたのはこのアルバムが出た時だった、と記憶している。
 

Monk_suite_kronos_quartet_plays_mus

 
クラシックの弦楽四重奏が「ジャズ」を「モンク」をやる。クラシックが「ジャズ」に、クラシックが「モンク」にアプローチする、という体で、この弦楽四重奏はクラシックでは無いが、なんとかジャズになっている。弦楽四重奏なので、即興のアドリブ・フレーズを弾きまくる、という訳にはいかないだろう。しっかりとスコアに落として、即興風なアドリブ・フレーズを展開するのだが、これがまずまず「ジャズ」の雰囲気を漂わせている。

この弦楽四重奏の演奏で、しっかりと浮き出てくるのが、セロニアス・モンクの楽曲の独特のフレーズ、独特の旋律の流れである。スコアに落としているので、余計にその「ユニークさ」が露わになっているのが面白い。モンクの楽曲の特徴がしっかりと捉えられていて意外と飽きない。ただ、残念なのは、ロン・カーターのベースの存在。オーソドックスなウォーキング・ベースで、この弦楽四重奏のバックに入っている存在意義が良く理解出来ない。

あっても無くても良かったロンのベースは差し置き、この弦楽四重奏の「モンク・トリビュート」なアルバムは、セロニアス・モンクの楽曲の独特のフレーズ、独特の旋律の流れをしっかりと浮き立たせていて、これはこれで面白い取り組みだと言える。即興を旨とする本格的なジャズを求めるものでは無いが、モンクのユニークさを愛でる上では、なかなか面白い内容の「変わり種」盤である。

 
 

東日本大震災から6年10ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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