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2017年12月17日 (日曜日)

あっさりとしたオルガンの音色

この人のオルガンは非常に特徴がある。従来のジャズ・オルガンにあるものが全く備わっていない。いわゆる「どファンキー」なニュアンスが全く感じられず、レスリー・スピーカーを駆使した、ぐわーっと迫り来るオルガン独特の迫力も無い。あっさりとしたオルガンの音色が実に個性的。

そのオルガニストとは、ラリー・ヤング(Larry Young)。若いジャズ者の方々には全く馴染みの無い名前であろう。それもそのはずで、ラリー・ヤングは、1940年10月生まれなんだが、1978年3月、37歳で鬼籍に入っている。今から、もう40年も前のことになる。それでも、プレスティッジとブルーノートを中心に、十数枚のリーダー作を残してくれているので、彼のユニークなオルガンを追体験することが出来る。

そんなラリー・ヤングのあっさりオルガンを追体験できるアルバムが、Larry Young『Unity』(写真左)。1965年11月の録音。ちなみにパーソネルは、Larry Young (org), Woody Shaw (tp), Joe Henderson (ts), Elvin Jones (ds)。ショウのトラペットとヘンダーソンのテナーを2管フロントに据えたオルガン・ジャズである。
 

Unity

 
ラリー・ヤングのオルガンは「オルガン界のコルトレーン」と形容される。しかし、この盤では、フロントにショウとヘンダーソンを迎え、ヤングは伴奏に徹している感がある。しかも、ドラムにはあのポリリズムの巨匠、エルヴィン御大が据わっているので、ダイナミズムは御大に任せている。つまり、この盤では、ヤングの新しい感覚の「オルガンの伴奏」が聴けるのだ。

決して前に出ることの無い、あっさりとしたオルガンなんだが、ソロ・パートに入ると、コルトレーンばりの「シーツ・オブ・サウンド」で弾きまくる。この弾きまくりを聴くと「オルガン界のコルトレーン」の形容に合点がいく。そして、伴奏に回った時のあっさりとした、それでいてしっかりツボを押さえたオルガンはスマートで、実に趣味の良いもの。

あっさりとしたオルガンの音色は、従来のジャズ・オルガンの音からすると、あきらかに対極にある音。それが、ラリー・ヤングのオルガンの個性。しかし、ソロ・パートに入ると、いきなり「オルガン界のコルトレーン」に変身し、「シーツ・オブ・サウンド」で弾きまくる。この人のオルガンは聴いていて面白い。他のアルバムも絶対に体験せねばならない。

 
 

東日本大震災から6年9ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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