ファンキーなタレンタインを聴け 『That’s Where It’s At』
ファンキー・ジャズに凝っている。判り易くて、簡単に「のれる」。沈みがちな心がパッと明るくなる。寒い冬にはピッタリ。暖かい部屋の中で、ファンキー・ジャズに聴き入り「のる」。足で手でリズムを取って「のる」。少し体がポカポカする。ファンキー・ジャズを聴く季節は「冬」が良い。
今日は、Stanley Turrentine『That's Where It's At』(写真左)。1962年1月2日の録音。ちなみにパーソネルは、Stanley Turrentine (ts), Les McCann (p), Herbie Lewis (b), Otis Finch (ds)。バックのリズム・セクションの面子を見ると、完璧な「ファンキー仕様」。このパーソネルを見るだけで、この盤は「ファンキー・ジャズ」盤と推察出来る。
スタンリー・タレンタインのテナーは「ど漆黒、どファンキー、どソウルフル」と、「ど」の3連発が付くほどの「滴り落ちるファンクネス」が特徴。吹き方は、オールド・スタイルとコルトレーン・スタイルの間をいくもの。レトロでも無く、最先端でも無い。流行のスタイルに対して「我関せず」と言わんばかりのオリジナリティー。
この盤の面白いところは、ファンキー・ジャズに必須のアイテムである「ギターやらオルガンやら」が一切入っていないところ。タレンタインのテナー1本がフロント。まずこれだけでかなりファンキー。加えて、バックにアコピ・ベースのピアノ・トリオがあるのみ。それでもこってこてファンキーなジャズをやるのに不足は無いところがこのメンバーの凄いところ。
レス・マッキャンのアコピがパワフル。勢い余ってリズムを乱すところはご愛嬌(笑)。ブルージーでアーシーなサウンドがファンキー・ジャズにピッタリ。ベースのハービー・ルイス、ドラムのオーティス・フィンチのリズム隊もアーシーでファンキー。よくよく聴けば、ファンキー一色のリズム・セクションである。
ゆったりした演奏なんだが、音はパワフル。音に芯がグッと入っていて、しなやかでソウルフル。しかし、ブルーノート・レーベルって凄く柔軟なレーベルなんだなあ、と改めて感心する。さすがはブルーノートの総帥、アルフレッド・ライオン。ハード・バップのみに固執せず、どんどん新しいトレンドを取り入れ、ミュージシャンに録音の機会を提供し続けた、そのセンスと手腕に脱帽である。
東日本大震災から6年8ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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