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2017年10月20日 (金曜日)

素晴らしき『Summer Nights』

ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌などに滅多に紹介されないのだが、ジャズ喫茶に行くと何気なく流れていて、これがまあ、全く聴いたことの無い、素晴らしい内容の盤だったりして、思わず、カウンターに直行して「これ何?」と訊いたり、アルバムのジャケットを見渡して、アルバムのタイトルとリーダーのジャズメンの名前をメモったりするのだ。

そんな、ジャズ喫茶御用達の「隠れ好盤」の一枚がこれ。Joe Pass『Summer Nights』(写真左)。1989年12月、カルフォルニアはハリウッドでの録音。ちなみにパーソネルは、Joe Pass, John Pisano (g), Jim Hughart (b), Colin Bailey (ds)。ジョー・パス御大とジョン・ピサーノの2本のギターに、ピアノレスのリズム・セクション。ちょっとクールな編成。

1989年なので、純ジャズ復古の大号令がかかって、純ジャズが復権し始めた頃。そんな時期に、こってこてメインストリームなジャズが展開されている。とにかく、冒頭の「Summer Night」から、ラストの「Them There Eyes」まで、パッキパキ硬派なギター・ジャズ。音の雰囲気はしっかりと1980年代後半の音なんだが、この盤は奇跡的にデジタル臭さが無い。これが良い。
 

Summer_night

 
流麗な指捌きが素敵なジョー・パス御大なんだが、実はとってもアグレッシブ。ソロにバッキングに変幻自在、硬軟自在な職人的ギター。リラックスなピッキングではあるが、出てくる音にはガッツリと芯が入っている。フルアコ・オンマイクの良さが全面に出ている。これだけ力感溢れるジョー・パスのギターは他ではなかなか聴けない。

この盤、実は録音が抜群に良い。ライブ音源なのだが、ギターもベースもドラムも録音された音が実に生々しい。バックでベースとドラムが軽快に、しかしながらブンブンビンビン鳴って、躍動感満載である。流麗で聴き心地の良い、メロディアスな演奏なんだが、しっかりとガッツの入ったアドリブ・フレーズはとっても清々しい。

良いライブ盤です。ピアノレスのギター2本の変則カルテットな編成ですが、これがバッチリと填まって、メリハリのある演奏がとても印象的。特に、主役のジョー・パス御大の状態がとても良かったのだろう、とても軽やかに流麗に、印象的なアドリブ・フレーズをガンガン連発する。オーディオ的にも音が良く、お勧めのライブ盤です。現在、ちょっと入手し難いのが難点ですが、中古盤中心に探し当てて欲しいと思います。

 
 

東日本大震災から6年7ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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