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2017年10月17日 (火曜日)

一聴瞭然なフュージョンの音

1970年代後半から1980年代前半がフュージョン・ジャズのブームだったんだが、この頃のアルバムを聴くと、フュージョン・ジャズにはフュージョン・ジャズなりの「音の雰囲気」がある。口で言葉で表現するのはちょっと難しいのだが、アルバムの音を聴いていただければ「一目瞭然」ならぬ「一聴瞭然」である。

John Tropea『Short Trip to Space』。1977年の作品。ジャズ者駆け出しの頃、学生時代、ヘビロテだったトロペイの好盤。ソロ第2弾。当時、邦題は訳の判らん『宇宙楽園』。ギター・フュージョンのお手本みたいな盤である。アレンジは、クロスオーバー・ジャズの寵児デオダート。ホーン&ストリングスを贅沢に使った、明らかにフュージョン・アレンジの先鞭をつけたような、ソフト&メロウな雰囲気。

トロペイは、フル・アコースティック・ギターを抱えたフュージョン・ギタリストの一人。他に、スタッフのエリック・ゲイル、ウェスト・コーストの名手デヴィッド・T・ウォーカーがいる。これが独特の音で、ウォームなソフト&メロウな音にウットリする。この音が「フュージョン・ジャズ」の音世界の特徴である。
 

Short_trip_to_space

 
加えて、ダンサフルな「ディスコ・ミュージック」を意識したメリハリのある音作りも「フュージョン・ジャズ」の音世界の特徴。あからさまにやると、ちょっと耳につくが、上品にやると、実にリズミカルでダンサフルな、小粋で程良いビートの効いた音になる。しかも、R&Bからの影響というよりは、ソウル・ミュージックからのフレーズの引用というところが工夫である。自然と「ソフト&メロウ」となる。

しかも、この盤は音が分厚い。親友デヴィッド・スピノザとのツイン・ギター、スティーヴ・ガッド、リック・マロッタのツイン・ドラム、ドン・グロルニックのキーボード、ウィル・リーのベース。加えて、ブレッカー・ブラザースを含む豪華なホーン・セクション。名うての名手達が一堂に会して、様々なバリエーションのフュージョン・ジャズを繰り広げている。 

この盤の優秀なところは、大向こうを張った派手なアレンジとか、目の覚めるような超絶技巧なテクニックを前面に押し出すのではなく、余裕のある、聴き応えのある、悠然とした演奏をメインに据えているところ。「せせこましく」無く、大味な音でも無い。メリハリの効いた明らかに優秀な「ソフト&メロウ」なフュージョン・ジャズの音。フュージョン者におかれては、一聴をお勧めしたい。

 
 

東日本大震災から6年7ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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