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2017年10月12日 (木曜日)

不思議ちゃんな企画盤である

Electric Bird(エレクトリック・バード)。純日本のジャズ・レーベルである。1980年代、フュージョン系メインストリーム・ジャズなる志向を追求したレーベル。日本のジャズ・レーベルなので、企画に問題があることが多い。このElectric Birdにも「これはなあ〜」と溜息が出るような「不思議ちゃんな企画盤」がある。

Dizzy Gillespie『Closer To The Source』(写真左)。1985年の作品。当時「あのディジー・ガレスピーがフュージョン・ジャズをやった」と話題になったアルバムである。バックに、Sonny Fortune (as), Branford Marsalis (ts), Kenny Kirkland (key), Hiram Bullock (g), Marcus Miller (el-b), Buddy Williams (ds) らの名前がある。加えて、Stevie Wonder (syn,harmonica) が参加。う〜ん、さすがバブル時代の企画盤である。

しかし、である。ディジーのトランペットであるが、バックがフュージョン系メインストリーム・ジャズであるが故、ちょっと聴くと「チャック・マンジョーネ」を想起してしまう。ちょっとディジーに失礼やね(笑)。よくよく聴くと、音にしっかりと芯が入っていて、音が限りなくブリリアント、トランペットが凄くよく鳴っている感じが「これは只者ではないぞ」と襟元を正したりするのだ。
 

Closer_to_the_source

 
さすがはディジー、バックの音がフュージョン系メインストリーム・ジャズであろうがなかろうが、我関せず、ディジーならではのトランペットを朗々と鳴らしまくる。そういう意味では、この盤、ディジーのトラペットのお陰で「平凡なフュージョン・ジャズ盤」とならずに、グッと内容が締まったフュージョン系メインストリーム・ジャズの好盤に仕上がっている。ディジーのトランペットさまさまである。

よくよく聴くと、バックの音は、フュージョン系メインストリーム・ジャズとは言うが、どちらかと言えば「フュージョン・ジャズ」寄り。ファンキーな雰囲気も色濃く見え隠れして、よくまあ、ディジーが収録をOKしたもんだ、と感心することしきり。この盤、もっと純ジャズ寄りにアレンジしたら、もっと素晴らしいフュージョン系メインストリーム・ジャズの好盤に仕上がっていたのでは、と思います。

しかし、当時として、ジャズ・トランペットのレジェンド、ビ・バップ創始者の一人、ディジー・ガレスピーににフュージョン・ジャズをやらせるなんて、凄く乱暴な発想であり企画ではある。ディジーのレベルのトランペットになれば、何もバックの音をフュージョン仕立てにする必要も無いでしょうにね。「これはなあ〜」と溜息が出るような「不思議ちゃんな企画盤」である。

 
 

東日本大震災から6年7ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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