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2017年9月27日 (水曜日)

アル・コーンの個性と人気

ジャズとは面白いもので、初リーダー作がそのジャズメンの個性を如実に表す、なんて言うんだが、初リーダー作でなくても、そのジャズメンの個性が良く判るリーダー作というものがある。リーダーが管楽器であれば、ワンホーンか、2管フロントくらいがそのジャズメンの個性が良く判る。

例えばこの盤、Al Cohn『Cohn On the Saxophone』(写真左)。1956年9月の録音。ちなみにパーソネルは、Al Cohn (ts), Frank Rehak (tb), Hank Jones (p), Milt Hinton (b), Osie Johnson (ds)。米国西海岸ジャズ寄りのメンバー構成。コーンのテナー、レハックのトロンボーンの2管フロント。

長年コンビで活躍した相棒のズートに比べると人気の点では劣って見えるアル・コーン。特に、我が国では、アル・コーンというテナー奏者の名前を知っている、というだけで「ジャズ者中級者」と目されるくらい。どうしてだろう、と不思議に思いつつ、この『Cohn On the Saxophone』を聴いて、何となく、その理由が判ったような気がした。
 

Cohn_on_the_saxophone_1

 
冒頭「We Three」から、アル・コーンのテナーは全開である。しっかりと吹き上げられた、しっかりとした音程、大らかで大きな音、流麗なアドリブ・ライン。2曲目「Idaho」以降、クセの無い、伸びの良いブリリアントなテナーが全開。アル・コーンのテナーサックスは良い意味で「無臭」。昨日、ご紹介した、チャーリー・マリアーノのアルトサックスと同じ雰囲気だ。

スーッと真っ直ぐな伸びの良い爽やか音。ちょっと引っ掛かりに欠け、印象に残りにくい。恐らく、そういうテナーだからこそ、テクニックも申し分無く、演奏のレベルも高いにもかかわらず、人気という面で遅れをとったのだと思う。この「無臭」で、演奏的に総合点の高いところが、逆に聴き手にとってはクセにならないのだろう。

とはいえ、この盤でのアル・コーンのテナーの演奏レベルは高い。歌心も満載である。この盤には、アル・コーンの個性がギッシリと詰め込まれている。それでも、人気の面では劣るとはジャズって面白い。ジャズでの人気ジャズメンって、そう言えばクセのあるプレイヤーばっかりですな。ジャズにとって「無臭」「端正」「クセが無い」というのは禁句なのかもしれない。

 
 

東日本大震災から6年6ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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