意外とこのライブ盤が好きです
台風が近づいている。台風5号は、宮崎から、明日夕方には近畿直撃の予想。進路に当たる地域の方々は気をつけて下さいね。今回、関東地方、特にここ千葉県北西部地方からは台風の予想進路は離れているが、この辺りは台風の進路によく当たる地域で、台風の威力の怖さは身を持って知っている。ゆめゆめ甘くみることなかれ、である。
さて、今日の一枚は、ディブ・ブルーベックものをもう一枚。1950年代ハードバップ期のライブ盤。『Dave Brubeck and Jay and Kai : Live at the Newport Jazz Festival 1956』(写真)。1956年7月6日、ニューポート・ジャズフェスでのライブ録音。ブルーベック・カルテットの演奏と、ジェイ&カイの演奏とのカップリング。ブルーベック・カルテットの演奏は前半の4曲。
ブルーベック・カルテットのパーソネルは、Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Norman Bates (b), Joe Dodge (ds)。盟友アルトのデスモンド迎えて、カルテットを立ち上げたのが1951年。それから、約5年が経過して、人気バンドとなったブルーベック・カルテットのライブ演奏が聴ける。
あまり我が国のジャズ盤紹介本に挙がらないライブ盤なんだが、ブルーベック・カルテット初期の意外と硬派なハードバップ演奏が聴ける。ブルーベック・カルテットの演奏というと、デスモンドの流麗で優しいアルトの音がメインの流麗な演奏のイメージがあるが、もともとブルーベックのピアノがスクエアにスイングする骨太なものなんで、意外とアブストラクトで硬派な純ジャズ風に展開する。
特に、後半のジェイ&カイの演奏が、トロンボーンがメインの、明らかに流麗で優しいフレーズ満載のハードバップな演奏なんで、このジェイ&カイの演奏の対比からしても、このライブ盤でのブルーベック・カルテットは、当時のジャズとしては意外とアブストラクトで硬派な純ジャズ風。そんなイメージが強調されて、ブルーベック・カルテットの本質を理解するのに丁度良い塩梅なのだ。
1954年から始まったニューポート・ジャズフェス。それから2年後のまだ始まったばかりのジャズフェスでのライブ録音。聴衆の雰囲気も良好で、当時の良きジャズの環境と演奏をダイレクトに感じることが出来る。いわゆる「聴いて楽しむ為の鑑賞としてのジャズ」の良きサンプルがこのライブ盤に詰まっている。僕、意外とこのライブ盤が好きです。
東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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