Jeff Lorber Fusionは良い感じ
長生きの迷走台風が去った後、台風一過。もの凄く蒸し暑い一日。夕立が来たりして、それでもって涼しくなるかと期待したが、蒸し暑さが倍増しただけで、思わず「ここは本当に日本なのか」と訝しく思うほどの蒸し暑さ。これだけ蒸し暑い、千葉県北西部地方もなかなか無い。とにかく今年の夏は「蒸し暑さが厳しい」。
蒸し暑さが昂じると、もはや純ジャズにじっくり腰を据えて耳を傾けるなんてこと、全く出来なくなる。暑いものは暑い。その蒸し暑さを増幅させるような、熱い純ジャズやフリージャズはもってのほか。気持ち的に熱中症になる。それでもジャズ者の性として、ジャズが聴きたい。そういう時は、爽やかなフュージョン・ジャズもしくはスムース・ジャズが良い。
Jeff Lorber Fusion『Prototype』(写真左)を聴く。今年2月リリース。フュージョン・ジャズのパイオニアの一人でありながら、現在も第一線で活躍するキーボード奏者、ジェフ・ローバー率いるフュージョン・ジャズ・ユニット「Jeff Lorber Fusion」の最新作である。1977年のデビューから40年にわたり活動を続ける老舗中の老舗バンド。日本ではやっと最近、認知度が高くなってきたが、まだまだマイナーな存在。
しかし、このJeff Lorber Fusionの演奏って、聴けば良く判るんだが、凄く流麗で粋。特に、ジェフ・ローバーのキーボード・プレイがとっても格好良い。ローバーのエレピのフレーズは、その音色と雰囲気が「これぞフュージョン」と言えるもので、加えて、キーボード・ソロのアドリブ展開が、やはり「フュージョンかくあるべし」と思わせるに十分な、説得力のあるものなのである。
ちなみにパーソネルは、 Jeff Lorber (p, el-p, key, g), Jimmy Haslip (b), Andy Snitzer (ts, as, ss), Gary Novak (ds), Michael Thompson (g), Larry Koonse (g), Paul Jackson, Jr. (g), Chuck Loeb (g), Jarius Mozee (g), Dave Mann (horn)。うむむ、錚々たるメンバーでは無いか。今の「旬」のフュージョン・ジャズ畑の強者どもがズラリ名を連ねている。このパーソナルを見ただけで、この新作フュージョン盤の内容の確かさが理解出来るというもんだ。
とてもバランスの良い、安定感抜群。フュージョン・ジャズとスムース・ジャズの良いところをハイブリッドっぽく、上手くブレンドして、全く以て「今様」のコンテンポラリーなエレ・ジャズとして、なかなか隅に置けない内容になっている。このジェフ・ローバー・フュージョンが、何故、日本での人気がイマイチなのか、理解に苦しむ。ジェフ・ローバー・フュージョンの正統な評価って、意外とこれからかもしれない。
東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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