ソウル・ジャズの人気ライブ盤
意外とソウル・ジャズが好きだ。結構、俗っぽいので「ソウル・ジャズなんてな〜」と思って控えようかと思うんだが、あの独特のノリとファンクネスが忘れられず、やっぱり聴いてしまう(笑)。肩肘張らずに笑顔で「ノリノリ」で聴けるところが良いよね。ソウル・ジャズって、ジャズのこと、何も知らなくても十分楽しめるから隅に置けない。
ソウル・ジャズの好盤と言えば、このアルバムが良く出てくる。僕も最初、ジャズ盤紹介本で読んで、誰か判らんなあ、と思いつつ、紹介本で絶賛されているもんだから、手に入れて聴いてみて、ありゃ〜これは、コッテコテのソウル・ジャズではないの。良い感じです。Les McCann & Eddie Harris『Swiss Movement』(写真)。
1969年6月。スイスはモントルー・ジャズ・フェスでのライブ録音。ソウルフルなテナー奏者エディ・ハリスとソウルフルなピアノ奏者レス・マッキャンが初共演。ジャズメンによる、コッテコテのR&B大会の様相。これが「ソウル・ジャズ」だ、と言わんばかりの独特のノリとファンクネス。
冒頭、ロバータ・フラックの名唱でも知られる、ソウルフルな「Compared To What」から、リズミカルな演奏が心地良い「Cold Duck Time」と1〜2曲目の流れを聴くだけで、これは本当のコッテコテの「ソウル・ジャズ」であることを確信する。聴いていて、自然と身体がスイングし、足でリズムを取りつつ、顔はいつの間にか笑顔でニコニコ、強調されたオフビートのリズムでクラップハンド。
我が国では「踊れるジャズ」は敬遠される傾向があって、どういう訳か全然人気のない2人、レス・マッキャンとエディ・ハリス。このライブ盤もなかなか表に出ることは無かった。つい10年位前からかなあ、このライブ盤がジャズ盤紹介本で取り上げられるようになったのは。ソウル・ジャズって俗っぽいという評価だが、そんなことは全く無い。とにかく聴いていて楽しい。それが一番ではないか。
このライブ盤に収録されたライブ演奏について面白いエピソードがある。このライブ演奏、レス・マッキャンとエディ・ハリスのスケジュールが合わず、なんとリハーサル無しの一発勝負でライブ録音されたらしい。いや〜リハ無しの一発勝負でこれだけノリの良い、コッテコテのソウル・ジャズが展開できるなんて、やはりジャズのフィールドで培われた「即興の底力」ですね〜。素晴らしい。
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