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2017年7月 9日 (日曜日)

発見!ラテンのブルーベック4

ジャズはライブが一番と言うけど、日頃、ライブハウスにはなかなか通えません。そういう時、手っ取り早くライブハウスの雰囲気が味わえるのがライブ盤。1970年代ロックのライブ盤はスタジオ録音に比べて「しょぼい」ものもありますが、ジャズはスタジオ盤と同等、若しくはそれ以上の「内容の充実度合い」。ジャズについては、ライブ盤を追いかけて、当時の演奏を追体験するのも楽しい。

我が国では「スイングしないピアニスト」として評判の良くない「ディブ・ブルーベック(Dave Brubeck)」。僕はそうは全く思わなくて、実はジャズを聴き始めた頃から(35年位前かな)、好きなピアニストの一人である。しかし、確かに当時は「変人」と言われたなあ。でも、ブルーベックの「スクエアなスイング感」が、完全にツボになって、今でも僕の好きなピアニストの一人である。

そんなブルーベックであるが、このアルバムは全くノーマークだった。つい最近、ライブ盤を特集したジャズ盤紹介本を読み返していて、このライブ盤の存在に気がついた。Dave Brubeck『Bravo! Brubeck!』(写真左)。1967年5月12〜14日、メキシコシティーでのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Gene Wright (b), Joe Morello (ds), Chamin Correa (g), Salvatore Agueros (bongo, conga)。
 

Bravo_brubeck

 
ブルーベックの黄金時代のカルテットに、メキシコ地元出身のギターとパーカッションが入って、彩りを添えている。選曲を見れば、結構、メキシコにゆかりの曲やメキシコにまつわる曲を選曲している。ふむふむ、ブルーベック・カルテットのエンタテインメント性の高さが窺える。これは地元は盛り上がるよな〜。

もともとノリの良いブルーベック・カルテットである。ラテン系の曲もかなり良い雰囲気である。ラテン系の曲に、ブルーベックのピアノのスクエアなスイング感がこんなにフィットするとは思わなかった。そこにデスモンドのアルトが少し怪しい妖気を漂わせつつ、熱気を帯びたブロウを繰り広げる。ラテンの雰囲気にドップリ染まったブルーベック・カルテット。なかなかの聴きものである。

解説を読むと、ポール・デスモンドとの約15年に渡るコンビネーションの締めくくりを記録した南米ツアーの記録とのこと。確かに成熟した、充実のブルーベック・カルテットのライブ演奏が聴ける。メキシコ地元出身のギターとパーカッションも熱演、ラテン系の選曲に彩りを添える。今まで全くノーマークのライブ盤。聴けば「好盤」。得した気分である。

 
 

東日本大震災から6年3ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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コメント

美川憲一の蠍座の女のメロディが出てきてびっくり。
これだけジャンルが違うとパクってもバレないと思ったんでしょうね。ほぼ誰も知らないアルバムだし。
音大生だった娘が部屋に入ってきて
お父さんジャズファンじゃなかったの?
何で歌謡曲聴いてるわけ?

ジャズのメロディに歌謡曲を感じる、といいますと、私はグラントグリーンの「アイドルモーメンツ」の中の同曲のピアノとギターの物憂げなユニゾンフレーズメロディーが、「松尾和子とマヒナスターズ」を連想せずにはおれません。笑

歌詞がつけばそのまま「○○ブルース」?なんて歌謡曲になりそうですよね。^^

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