最近のトラックバック

« ジャズ喫茶で流したい・105 | トップページ | ながら聴きのジャズも良い・21 »

2017年5月24日 (水曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・59

ピアノ・トリオを欲する耳になって久しい。毎日、ピアノ・トリオに耳を傾けている。ピアノ・トリオを聴き続けていると、結局、この二人のトリオ演奏に辿り着く。一人は「Bud Powell(バド・パウエル)」、もう一人は「Bill Evans(ビル・エバンス)」。どちらも、ピアノ・トリオを語る上で、絶対に外せない二人である。

今日はその外せない二人のうちの一人「Bud Powell(バド・パウエル)」のトリオ演奏を聴く。モダン・ジャズ・ピアノの父とされるバド・パウエルについては、正式なアルバムから逝去後の発掘音源まで、相当数のアルバムがリリースされている。

ちなみに、パウエルの最盛期は1940年代後半から50年代初頭にかけてとされる。しかしながら、麻薬やアルコールなどの中毒に苦しみ、統合失調症を患う50年代中期以降にも意外な好盤があるのだ。1940年代後半から50年代初頭は「煌めく」ような鬼気迫るハイ・テクニック、ハイ・テンションな演奏。しかし、50年代中期以降は味わいのある、フレーズを聴かせる様な演奏がメイン。

例えばこれ。Bud Powell『Swingin' With Bud』(写真左)。1957年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Bud Powell (p), George Duvivier (b), Art Taylor (ds)。聴けば判るのだが、程良いテンションの下、パウエルの適度にリラックスした魅力的なプレイが聴ける。唸り声も控えめ、全編に渡って破綻するところが無い。恐らく、体調面が良い時期の録音だったんだろう。
 

Swingin_with_bud_1

 
選曲も良い感じで、リラックスした寛ぎの演奏とアップテンポの電光石火な演奏とが交互に出てきますが、まずは、このリラックスした寛ぎの演奏が良い。ハイ・テクニックに走ることは全く無く、テクニックは着実な面を前面に押し出して、フレーズが良く判る、タッチのしっかりとしたプレイが良い。

逆にアップテンポの曲は、この時期には珍しく破綻することは無く、指がもつれたりすることも無い。実にしっかりとしたハイ・テク ニックで弾きまくる。しかし、鬼気迫るハイテンションなものでは無い。良い感じでリラックスした堅実なもの。だから、パウエルの紡ぎ出す、魅惑的なアドリブ・フレーズがとってもよく判る。

パウエルはビ・バップの祖の一人とされるので、パウエルの持ち味は、「煌めく」ような鬼気迫るハイ・テクニック、ハイ・テンションな演奏だ、とされることが多いが、この盤でのアドリブ・フレーズの流麗さを鑑みると、意外と味わいのある、フレーズを聴かせる様な演奏がパウエルの本質ではないのか、と思ったりする。

排気量の大きい車がゆったりと悠然とした速度で走るかの様な、実に余裕度の高い、ビ・バップなピアノです。「オブリヴィアン」「ショウナフ」「ソルト・ピーナッツ」等、パウエル十八番の演奏も聴き応えがあります。バド・パウエルが、かの有名盤『クレオパトラの夢』の前年に残した隠れ好盤です。

 
 

震災から6年2ヶ月。決して忘れない。まだ6年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

« ジャズ喫茶で流したい・105 | トップページ | ながら聴きのジャズも良い・21 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ピアノ・トリオの代表的名盤・59:

« ジャズ喫茶で流したい・105 | トップページ | ながら聴きのジャズも良い・21 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ