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2017年3月10日 (金曜日)

エバンスの超驚愕の発掘音源

こういう充実した、ダイナミックかつ流麗な演奏を聴いていると、やっぱりビル・エバンスって良いなあ、と心から思う。やはり、この人のピアノは、ジャズ・ピアノの基本なのだろう。そのアドリブ・フレーズの展開、和音の重ね方、間の取り方、どれを取っても超一級のパフォーマンスである。

Bill Evans『Some Other Time : The Lost Session from the Black Forest』(写真)。昨年のリリース。ちなみにパーソネルは、 Bill Evans (p), Eddie Gomez (b), Jack DeJohnette (ds)。1968年6月20日の録音。

ネットの宣伝文句は「超驚愕の発掘音源!1968年、ビル・エバンス 幻のスタジオ録音」。確かに驚愕もので、あのビル・エヴァンスのライブ名盤『モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エバンス』と同メンバーのトリオであり、そのライブ盤の録音から、たった5日後の「スタジオ録音」である。

このエバンス=ゴメス=デジョネットのトリオは、たった6ヶ月の活動で、今まで、正式な音源は、先の『モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エバンス』のみ。この『モントルー』のエバンス=ゴメス=デジョネットのトリオのインタープレイが思いっきり「鳥肌モノ」だったので、このトリオのスタジオ録音の音源が発掘されたのである。期待するな、と言う方が無理な話。

しかも、録音されたスタジオが「西独の60年代MPSレーベルのスタジオ」である。音的にも期待大。MPSレーベルは、録音技術に定評のあるレーベルで、とりわけピアノの録音に優れた手腕を発揮。有名なところでは、オスカー・ピーターソン、ハンプトン・ホーズなどが挙げられる。そんなスタジオに、あのビル・エバンスである。期待するな、と言う方が無理な話。
 

Some_other_time

 
さて、その演奏内容はというと、そうですね〜、リラックスした平常心のビル・エバンスって感じでしょうか。気合い入れまくって、ダイナミックに弾き回すのでは無く、といって限りなく耽美的に印象派的な響きを増幅するのでも無く、平常心を保ちつつ、リラックスしつつ、ちょっとダイナミックで流麗な演奏を繰り広げている。

ところどころ、それまでのエバンスとしては目新しいアプローチを展開しており、新しい即興の展開を模索していたのかなあ、とも感じます。そんなチャレンジに、ゴメス=デジョネットは格好のパートナーだったんでしょうね。エバンスのピアノに関しては、新しい展開へのチャレンジもあり、普段着な演奏とは言いつつ、一聴の価値ありです。

逆に、録音バランスの問題なのか、リマスタリングの問題なのか、デジョネットのドラムがオフ気味であるのが惜しい。彼の独特なシンバルワークやポリリズミックなドラミングが目立たない。メインはエバンスのピアノとゴメスのベース、この二人の丁々発止のインタープレイに、デジョネットのドラムがちょこっと添えられている、そんな感じの録音。ちょっと残念な感じ。

それでも、このCD2枚組のスタジオ録音は一聴の価値がある。このエバンス=ゴメス=デジョネットのトリオは、インタープレイの柔軟度が半端無い。しかも、イマージネーションの拡がりが尋常で無い。相当高いレベルでの期待感が溢れんばかりで、このトリオの活動が6ヶ月足らずで終息してしまったのが実に惜しい。

CD2枚組のボリュームの演奏があっと言う間に過ぎていきます。ビル・エバンス者には必須のアイテム。一般のジャズ者の方々にも、優れたピアノ・トリオ盤のひとつとして一聴の価値ありです。

 
 

震災から5年11ヶ月。決して忘れない。まだ5年11ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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