ローゼンウィンケルを思い出した
冬にジャズ・ギターが良く似合う、なんて呟きながら、先週木曜日から、暖かい部屋の中で珈琲をすすりながら聴くアコースティック・ギター(略してアコギ)の好盤を2枚ほど選盤してきた。
で、今度は、現代ジャズのエレクトリック・ギター(略してエレギ)で、冬の季節にぴったり合う好盤は無いか、選盤してみる。シンプルでクールで伸びの良いエレギの音は、意外と冬の季節に合う。特に、冬の静かな昼下がり、一人部屋の中で聴く、クールで伸びの良いエレギのフレーズは何だかしみじみして良い。
ジャズ雑誌の記事を見ていて、このギタリストの名前を久し振りに思い出した。カート・ローゼンウィンケル(Kurt Rosenwinkel)。アメリカ生まれ、現在ドイツのベルリン在住のギタリスト。伸びの良いクールで単音と複雑なコード進行を織り交ぜて弾くアーバンでスムースなエレギが個性。とにかく聴いていて心地良いことこの上無し。
2009年リリースの、Kurt Rosenwinkel『Reflections』(写真左)を聴く。ジャケットのイメージがバッチリの「クールでアーバンでスムースなエレギ」が炸裂。収録された曲名を見ると、これは「ジャズ・スタンダード集」ではないか。ちなみにパーソネルは、Kurt Rosenwinkel (g), Eric Revis (b), Eric Harland (ds)。
トリオ編成によるジャズ・スタンダード集である。むっちゃ良い感じな演奏内容。聴き耳たてつつ惚れ惚れしてしまうくらいの心地良さ。ただし、素直な「スタンダード集」では無い。曲を見れば、思わず口元が緩む。モンクの「リフレクションズ」「アスク・ミー・ナイ」、ウェイン・ショーターの「フォール」「アナ・マリア」などが選曲されている。思い切り捻りの効いた選曲。
実にオーソドックスな純ジャズ路線のジャズ・エレギである。「静謐な熱気」をはらんだクールなジャズ・ギターは、今までにありそうで無い、ローゼンウィンケルならではの音世界である。彼の繊細で静謐で美しいジャズ・ギターは、現代のジャズ・ギターの先端を行く響きに溢れている。聴き応え良し。好盤です。
震災から5年10ヶ月。決して忘れない。まだ5年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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