良い感じのスムース・ジャズです
スムース・ジャズだってジャズである。フュージョン・ジャズもそうだったが、演奏の基本は「ジャズ」。スムース・ジャズと聴くと、スムース・ジャズは「ジャズじゃない」と切り捨てるジャズ者の方々もいるが、それはそれで感じ方、考え方の違いなので、いざ仕方ない。
ところで、バーチャル音楽喫茶『松和』のマスターこと私にとっては、スムース・ジャズは守備範囲。専門的に聴き込むことは無いが、スムース・ジャズを聴かなかったり否定したりはしたことが無いです。音楽として捉えると「良いものは良い、悪いものは悪い」。良い感じのスムース・ジャズについてはウエルカム。
さて、そんな良い感じのスムース・ジャズの一枚が、Chuck Loeb『Listen』(写真左)。1999年の作品。チャック・ローブはギタリスト。主にスムース・ジャズ、フュージョン・ジャズがメイン。平穏でムーティーな音色とフレーズが特徴。大上段に振りかぶって、仰々しいアドリブ・フレーズを展開する、なんてことは決して無い。暖かく丸くて流麗なアドリブ・フレーズ。
この『Listen』では、全ての楽曲のおいて、スムース・ジャズが貫かれている。ローブのアルバムは、全編スムース・ジャズというアルバムは少なくて、アレンジ的に捻りをいれて、バラエティーに富んだ内容を追求する向きが強いのであるが、このアルバムは違う。大向こうを張った大袈裟なチャレンジも皆無。
徹頭徹尾、スムース・ジャズしながら、アレンジは控えめに、ストレード・アヘッドなスムース・ジャズを展開する。そして、ローブはただただエレギを弾きまくる。このただただ弾きまくるところがこのアルバムの特徴で、チャック・ローブのエレギを愛でるのに最適な「弾きまくり」を聴くことの出来る好盤なのである。
これぞスムース・ジャズのど真ん中を行く好盤でしょう。リズム&ビートもシンプルで好ましいもの。これだけ、メインのエレギが太く爽やかに響くスムース・ジャズ盤も珍しい。加えて、この盤のローブのエレギは絶好調で、チャック・ローブのエレギの個性を理解するのに最適な盤とも言えると思います。
震災から5年10ヶ月。決して忘れない。まだ5年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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