こんなアルバムあったんや・71
B.B.KIng。1925年生まれ、惜しくも昨年2015年5月の逝去している。米国の有名なブルース・ギタリストの一人。「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第6位。幼少時に教会でゴスペルを歌っていた経験があることから、ゴスペルシンガーのような強力な歌声が魅力のボーカリストでもある。
が、僕は昔々、40年ほど前、高校時代からFMで、このB.B.KIngの演奏やボーカルをしばしば耳にしたのだが、当時はその良さがサッパリ判らなかった。ロックギタリストの音に比べれば地味、テクニックも目を見張る程の驚愕ものでは無く、ボーカルはオーソドックス。どこが良いのか、サッパリ判らず、アルバムに手を伸ばすことも無かった。
しかし、このアルバムを聴いて、その印象派ガラッと変わった。B.B.KIng『Midnight Believer』(写真左)である。1978年のリリース。聴けば直ぐに判るのだが、このアルバムは、B.B.KIngの「フュージョン盤」だと理解している。パーソネルを見渡して、ちょっとビックリするんだが、この盤は、B.B.KIngとクルセイダーズとの共作です。
へ〜っ、当時、B.B.KIngサイドは思い切ったチョイスをしたもんだ。ということで、内容的には、B.B.KIngの十八番であるブルースを超えて、完全にフュージョン仕立てのブルースになっています。特に、ジョー・サンプルは大活躍してます。B.B.KIngとの共演ということで気合いが入っていたのでしょうね。
しかし、あくまでベースはB.B.KIngのブルースで、そこにクルセイダーズがしっかりとサポートに回っているという感じの音作りで、僕はこの盤で、やっとB.B.KIngのブルースに親近感を覚えました。というか、この盤を切っ掛けにB.B.KIngのアルバムに耳を傾ける様になった、記念すべき盤です。
まあ、今の耳で聴き直してみて、完全にブルースというジャンルの音世界を完全に超越していて、明らかにフュージョン仕立てのブルースになっています。が、これはこれで、アーバンで小洒落た今様のブルースが聴けて、なかなか「乙なもの」があります。B.B.KIngとしては、異色のアルバムですが、僕にとっては、この盤は「あり」ですね。
震災から5年9ヶ月。決して忘れない。まだ5年9ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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