世界一ソウルフルなギタリスト
う〜ん、このアルバム・ジャケットは印象深い(笑)。最初見た時は、何のアルバムなんや、と思いっきり思った。でも、フュージョン・ジャズ全盛時代、このアルバム・ジャケットは我々の間では人気があったなあ(笑)。
で、このアルバムは何か。David T. Walker『On Love』(写真左)。1976年のリリースになる。デヴィッド・T.ウォーカーとは誰か。ソウル、R&B、フュージョンなど、それぞれのジャンルで有名なギタリストである。
よくよく調べてみると、マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、ジャクソン5、マイケル・ジャクソン、クインシー・ジョーンズ、ダイアナ・ロス、キャロル・キングらのアルバムのクレジットに名を連ねている。モータウン黄金期を支えた世界一ソウルフルなギタリスト、とされる。
柔らかなタッチと流麗なオブリガードが印象的。繰り出すリフも一級品。よくよく聴くと、確かにどこかで聴いたギターである。中学生の頃から、モータウン好きだったので、このデヴィッド・T.ウォーカーのギターをフュージョン・ジャズとして聴いた時、どっかで聴いた音やなあ、フレーズやなあ、と思った。
確か、デイヴィッドがギターとして参加したヒット曲には、ジャクソン5の帰ってほしいの(I Want You Back)、ABC、アイル・ビー・ゼア(I'll Be There)などがあるとのこと。そうか、そうか、ジャクソン5かあ。あのギターか。うんうん、そうそう、なるほどね〜。
さて、この『On Love』、デヴィッド・T.ウォーカーのギターが印象的で、上質のフュージョン・ジャズ盤に仕上がっている。アーバンでソフト&メロウなフュージョン・ギター。アドリブ・フレーズのグルーブ感が堪らない。趣味の良いファンクネスが小粋。ストリングスもアレンジが秀逸でとても美しい。
パーソネルを見渡すと、ベースがチャック・レイニーで、粘りのある硬質な響きが演奏全体の雰囲気をグッと引き締めている。それ以外の参加ミュージシャンは、意外と無名のスタジオ・ミュージシャンで固められているが、演奏の内容は一級品。当時の米国のスタジオ・ミュージシャンって凄いなあ、って単純に感心する。
アーバンでソフト&メロウなフュージョン・ジャズの好盤です。デヴィッド・T.ウォーカーって、意外と日本ではポピュラーな存在では無いのですが(これがまた不思議)、この『On Love』を聴けば、飛び切り素晴らしいフュージョン・ギタリストであることを再認識すること請け合いです。
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