最近のトラックバック

« 音楽喫茶『松和』の昼下がり・41 | トップページ | ファナリッチの個性の大転換 »

2016年10月 7日 (金曜日)

やはり聴かず嫌いは良く無い

この人のアルバムは一筋縄ではいかない。この人のピアノは一筋縄ではいかない。スカッとシンプルにピアノが展開される訳では無い。捻りまくっていて、かつ耽美的で印象的。タッチは包み込むように繊細で柔らか。ダイナミックな展開を期待する向きには、聴いていて「イラッ」とする様な繊細で温和な音。

そんなケニー・ワーナーのピアノの個性を聴くことが出来るアルバムがこれ。Kenny Werner『Form & Fantasy』(写真左)。2001年のリリース。ちなみにパーソネルは、Kenny Werner (p), Johannes Weidenmueller (b), Ari Hoenig (ds)。ケニー・ワーナーは1951年生まれ、米国出身の今年64歳のベテラン・ピアニスト。

ワーナーのピアノは、明らかに「エバンス派」。ビル・エバンスのピアノ表現の流れを強く汲む音で、タッチは、ビル・エバンスほど、明快でダイナミックでは無いが、音のエッジが丸くて繊細で包み込むようなタッチは、喩えれば「繊細で優しいビル・エバンス」。

ちょっと欧州的なクラシック音楽の様なフレーズの展開は、ちょっとキース・ジャレットを彷彿とさせる。誠実に繊細にまとまったキース・ジャレットと形容して良い感じのソロ・パフォーマンス。ビル・エバンス+キース・ジャレット÷2=ケニー・ワーナーである(笑)。
 

Kenny_werner_form_fantasy

 
このアルバムは基本的にスタンダード集という触れ込みだが、エリック・クラプトンの「Tears In Heaven」や、渋めのスタンダード「Dolphin Dance」「Time Remembered」などが収められていて,なかなか聴かせてくれます。ちょっと温和しめの繊細でエッジの丸いピアノは、疲れた頭を休める為に、ひっそり一人の部屋の中で聴くのがぴったりのピアノ・トリオ盤です。

内容的には、ピアノ、ドラム、ベースのそれぞれが弾きすぎず、叩きすぎず、優雅で優しい雰囲気で、それぞれの演奏が進行していきます。音の響きが美しい演奏が多い。フレーズの展開とタッチは明快に「ビル・エバンス」。

音的には、ケニー・ワーナーの個性について「つかみ所」がなかなか見いだせない、判り易そうで意外と難解なアルバムですが、ピアノ・トリオの演奏としては、やはり魅力的な内容だと思います。

我が国ではあんまり評価が芳しく無いケニー・ワーナーですが、聴いてみると意外と良いのでビックリしました。やはり、ジャズは自分の耳で聴いてみないとな、と思います。

 
 

震災から5年6ヶ月。決して忘れない。まだ5年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

« 音楽喫茶『松和』の昼下がり・41 | トップページ | ファナリッチの個性の大転換 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/67843708

この記事へのトラックバック一覧です: やはり聴かず嫌いは良く無い:

« 音楽喫茶『松和』の昼下がり・41 | トップページ | ファナリッチの個性の大転換 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ