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2016年9月12日 (月曜日)

レイ・パーカーって知ってる?

最近、フュージョン・ジャズの「知る人ぞ知る」好盤を捜索している。1970年代後半から1980年代半ばにかけての「フュージョン・ジャズ」の時代。有名盤はほぼ制圧したので、ちょっとマニアックな好盤、自分にとって懐かしい好盤を探しまくっている。

そんな中、このアルバムに再会した。Ray Parker, Jr. & Raydio『A Woman Needs Love』(写真左)。1981年のリリース。懐かしいなあ。大学最終年度、音楽を聴くにも、メインストリームなジャズの傍らで、ちょっと大人になって、AORやフュージョン・ジャズを好んで聴いていた。このレイ・パーカーの『A Woman Needs Love』は、そんな中の一枚。

Ray Parker Jr.(レイ・パーカー・ジュニア)は、AORフュージョン系のギタリスト兼ボーカリスト。他のピアノを弾いたり、ドラムを叩いたり、マルチ奏者としての活躍も多々ある。とにかく器用な人である。このアルバムがリリースされた当時は、エレギ奏者として人気が高く、彼独自のピッキングスタイルによるカッティングについては、当時のフュージョン・ギター小僧は、こぞってコピーしていた。

やはり冒頭の「A Woman Needs Love (Just Like You Do)」にとどめを刺すだろう。メロディからしてレイ・パーカー、エレギのカッティングもモロにレイ・パーカー、そして、ソフト&メロウなボーカルについても当然レイ・パーカーしていて、とにかく、この曲、彼の代表作としても良いだろう。この曲はR&Bチャート1位、全米4位のヒットを記録しており、当時、よくかかってましたね〜。
 

A_woman_needs_love

 
2曲目の「It's Your Night(邦題:今夜は君のために)」の強烈なファンクネスも心地良く、3曲目「That Old Song(邦題:プリーズMr.DJ)」については、ストリングスの使い方が「クサいなあ」という感じがするんですが、コーラスワークや全体のアレンジがなかなかで、AOR+ブラコンなフュージョン・ナンバーとして、聴き込むうちに知らず知らずのうちに填まってしまう、そんな「味わいのある」楽曲です。

以降、このアルバムに収録されている曲全てが「AOR+ブラコンなフュージョン」で、そのポップ色豊かなアルバムの雰囲気は、フュージョン・ジャズの「成熟した成果のひとつ」として捉えて良いかと思います。AORでソフト&メロウでブラコンの先駆け。フュージョン・ジャズというよりは、ブラコンの先駆け的成果とした方が座りが良いかもしれません。

このレイ・パーカー・ジュニアって、1984年に映画『ゴーストバスターズ』の同名主題歌のヒットで、一躍メジャーになった。そして「ゴーストバスターズ〜」と歌っている間に、どこかへ行ってしまった感があったが、どうも、いろいろゴタゴタに巻き込まれていたらしい。

2006年には久方ぶりに、ソロアルバム『I'm Free』をリリース、2011年には、JOE SAMPLE&THE CREOLE JOE BANDの一員として来日、昨年暮れもビルボードでのライブで健在ぶりを示してくれた。まだまだ現役なレイ・パーカー・ジュニアである。

  
 

震災から5年6ヶ月。決して忘れない。まだ5年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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