セッション王と呼ばれるギター男
フュージョン畑のギタリストには、セッション・ギタリスト出身の、テクニック「バリバリ」+歌心「満載」+演奏の「幅が広い」ギタリストが多い。この「ポール・ジャクソン・ジュニア(Paul Jackson, Jr.)」もそんな一人である。
ポール・ジャクソン・ジュニアは、米国西海岸カリフォルニア州ロサンゼルス出身のジャズ・フュージョンギタリストである。典型的なセッション・ギタリストで、その参加セッションの多さから「セッション王」と呼ばれることもある位である。よって、テクニック「バリバリ」+歌心「満載」+演奏の「幅が広い」ギタリストである。
特にエレギの音が「しっかりと芯が入っていて太い」。それでいて、アドリブ・フレーズは流麗。音が太いので、フレーズがクッキリ浮かび上がる。それまでのフュージョン・エレギの音として「ありそうで無い」、オリジナルな音である。
そんなポール・ジャクソン・ジュニアのリーダー作の中で、僕が良く聴くアルバムが、Paul Jackson Jr.『The Power of The String』(写真左)。2001年のリリースではあるが、音の雰囲気は「スムース・ジャズ」では無い。この盤の音の雰囲気は明快に「フュージョン・ジャズ」である。そこが良い。
典型的なフュージョン・ジャズの演奏から、ロック系、R&B系、ブラコン系、はたまた、ボーカルチューンを含めた、様々なスタイルの演奏がズラリと並ぶ。といって「八方美人的」な雰囲気は全く無い。ポール・ジャクソン・ジュニアの個性的なエレギの音によって、一本筋の通った統一感がある。
確かなテクニックと変化自在の演奏、現代の「最高のセッション・ギタリスト」の一人と称賛されるポール・ジャクソン・ジュニア。そんな彼のギターの個性をしっかりと確認出来る好盤です。極上のフュージョン・ジャズ盤。
震災から5年6ヶ月。決して忘れない。まだ5年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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