米国ポップなレオン・ラッセル
今日は「ジャズの合間の耳休め」。米国ロックの、とあるスワンプなんだが、実は極めてポップな感覚を持つシンガー・ソング・ライターのお話。
レオン・ラッセル(Leon Russell)と言えば「スワンプ、若しくはサザン・ロック」という印象が強い。が、それは結構、偏った見方で、レオン・ラッセルはスワンプ・ロックやサザン・ロックもやる、という表現が正しいだろう。
レオン・ラッセルはコンポーザーとしても有名。その風貌からなかなか想像出来ないが、なかなかポップな曲を書く。そして、自分で唄う。所謂「シンガー・ソング・ライター」である。例えば「A Song for You」「Delta Lady」「Time For Love」「This Masquerade」そして「Superstar」。ポップな名曲がズラリ。
レオン・ラッセル自身が唄うと、ちょっとスワンプっぽくなるものもあるが、基本的にはポップ。「A Song for You」「This Masquerade」そして「Superstar」などは、米国ポップの伝説的デュオ、カーペンターズがカバーして大ヒットさせているくらいだ。
そんなレオン・ラッセルのポップな面が前面に出ているアルバムが2枚。1972年の『Carney』(写真左)、1975年の『Will O' the Wisp』(写真右)の2枚。この2枚がレオン・ラッセルのポップな面がとても楽しいアルバムになっている。『Carney』には「This Masquerade」が収録されている。
レオン・ラッセルの書く曲はメロディーラインが綺麗である。アレンジひとつで、歌い手ひとつで、ポップな曲に大変身するポテンシャルを持っている曲ばかりである。そんな曲がこのアルバムに詰まっている。アルバムとして、全米2位のヒットとなったのも頷ける出来だ。
『Will O' the Wisp』は、ヘレン・レディーがカバーしてヒットした「Bluebird」が収録されている。邦題には『鬼火』という、おどろおどろしいタイトルが付けられているが、内容的にはポップでサザン・ディープな内容で、レオン・ラッセルの好盤として申し分無い。
シンセサイザーの大幅な導入も僕には「アリ」で、ソウルやブルース、ジャズ、カントリーなど、このアルバムで聴かれるそれぞれの楽曲はポップで幅広い。この『Will O' the Wisp』は、1975年に聴き込んで以来、ずっと今日までお気に入りの一枚である。
レオン・ラッセルは、単に「スワンプ、若しくはサザン・ロック」な人では無い。ソウルやブルース、ジャズ、カントリーなど、幅広い音楽性を併せ持った、飛び切りポップなシンガー・ソング・ライターである。
震災から5年5ヶ月。決して忘れない。まだ5年5ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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