サーファー御用達の爽やかAOR
ジャズばっかり聴いていると、ふと耳休めをしたくなる時がある。そんな時、ジャズとジャズの合間に、違和感無く聴けるジャンルの一つが「AOR」。今日の「ジャズの合間の耳休め」は「Cecilio & Kapono(セシリオ&カポノ)。
この「セシリオ&カポノ」とは、カラパナと並ぶ人気「ハワイアン・サーフ・ロック」デュオ。ハワイのロックシーンを語る時の必須バンドのひとつである。ヘンリー・カポノはネイティヴなハワイアン、メキシコとインディアンの血を引くセシリオ・ロドリゲスはカリフォルニア生まれ。
この「セシリオ&カポノ」の名を聞いて「懐かしいな〜」と思う方は、1970年代AORの「通」と言って良いでしょう。僕は、彼らの名前を聞くと、決まってこのアルバムを思い出して、CDプレイヤーのトレイに載せる。Cecilio & Kapono『Night Music』(写真左)。1977年リリースの彼らの3rdアルバムである。
このアルバムの中に詰まっている音は「米国西海岸ロック系」のAOR。まさに絵に描いた様なAORな演奏とボーカル。そんな中に、そこはかとなく、ハワイ風のトロピカルな要素がちりばめられているところが、このアルバムの個性である。さすが、サーファー御用達の爽やかAOR。
演奏の構成としては、基本的には彼らの歌とギター、そしてリズム隊というシンプルな演奏。このシンプルさが演奏全体の爽やかさを生んでいる。客演のトム・スコットのサックスやニック・デカロによる趣味の良いストリングス・アレンジもほど良いスパイスのように効いています。
ボズ・スキャッグスのヒット曲「We're All Alone」のカバーも収録されていて、これがまた良い雰囲気なんですよね。僕はオリジナルよりもこの「セシリオ&カポノ」のバージョンの方が好きです。
冒頭のタイトル曲が流れたら、そこには爽やかな海の雰囲気が流れます。タイトルがあまりにムーディー過ぎて、しかも、ジャケットも思い切り爽やかなデザインなので、ちょっと胡散臭い感じがして敬遠されがちですが、全くそんなことを気にすること無く手にして良い、1970年代AORの好盤です。
震災から5年4ヶ月。決して忘れない。まだ5年4ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
« 米国西海岸ロック系のAOR | トップページ | 夏はボサノバ・ジャズ・その25 »
コメント