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2016年7月 8日 (金曜日)

イスラエル・ジャズのベーシスト

最近、イスラエル・ジャズに遭遇する機会が多い。イスラエル・ジャズは、老舗本国の米国、欧州について、新たなジャズの聖地になる位の勢いでメジャーな存在になってきている。もはや、イスラエル発のジャズは無視出来ない存在になってきている。

イスラエル・ジャズの特徴はと言えば、ネットを紐解くと「イスラエル、ジューイッシュ(ユダヤ)の哀愁を帯びたフレーズやメロディ、または近隣アラブ諸国〜北アフリカ地域の音楽的要素なども取り入れられており、結果生成された今までにないハイブリッドなジャズ・サウンドが特徴」とある。

今回、出会ったイスラエル・ジャズのアルバムがこれ。Omer Avital『Abutbul Music』(写真左)。現代ジャズ・ベース界においてカリスマ的存在とも言えるOmer Avital(オメル・アヴィタル)の今年の最新アルバム。ちなみにパーソネルは、Omer Avital (b), Yonathan Avishai (p), Asaf Yuria (ts,ss), Alexander Levin (ts), Ofri Nehemya (ds)。イスラエル・ジャズの精鋭が中心。

ピアノの盟友Yonathan Avishai(ヨナタン・アヴィシャイ)をはじめ、テナーのアレキサンダー・レヴィン、アサフ・ユリア(ts,ss)、そして、ドラムのオフリ・ネヘミヤという、オメルの顔なじみのメンバーによるセッション。リラックスして良くこなれた演奏がこのアルバムに詰まっている。
 

Abutbul_music1

 
しかしながら、レコーディングという観点では、ヨナタン・アヴィシャイ以外とは初の機会となる。ちなみに、年下の若きレヴィン、オフリの2人を参入させるところなどは、オメルの次世代を育てる義務の様な「矜持」を感じる。こういう「矜持」がイスラエル・ジャズの底辺を支え、隆盛への大きな推進力となるんだろう。

アルバム全編に渡って躍動するリズム&ビートはファンクネスとは全く皆無。イスラエル・ジャズ独特の乾いてテクニカルなリズム&ビートなのが顕著な個性。アドリブ・フレーズは、欧州のストイックなバップ・フレーズを想起させるが、そんなストイックな旋律の中に、そこはかとない中近東の哀愁感を帯びたトーンが見え隠れするところが実に個性的である。

アラブ・フォーク、イエメン・ブルース、マグレブ、さらにはゴスペル、ソウル、ファンクなど様々なエッセンスを散りばめた音世界の多彩さがこのアルバムの特徴である。次世代のジャズの音世界のプロトタイプがこのアルバムに詰まっている、そんな感覚が良い。聴いていて、とてもワクワクする。

イスラエル・ジャズを体感するのに「うってつけ」のアルバムです。ジャズ・ベースの教則本としても成立する、ジャズ・ベースとしてのテクニックもかなり高度。聴き応え満載の好盤です。

 
 

震災から5年3ヶ月。決して忘れない。まだ5年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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