最近のトラックバック

« ジャズ喫茶で流したい・79 | トップページ | 和蘭が誇る欧州のビッグバンド »

2016年4月13日 (水曜日)

伸び伸びと唄うギターはなかなか

ジャズ・ギターって、奏法のバリエーションもそろそろ煮詰まってきて、いよいよその進化も頭打ちになる時期かなあ、なんて勝手な妄想をしていた矢先に、このアルバムである。Julian Lage『Gladwell』(写真左)。

2010年の8月から9月、そして12月に分けて録音されている。ちなみにパーソネルは、Julian Lage (ac-g, el-g), Dan Blake (ts, melodica), Aristides Rivas (cello), Jorge Roeder (ac-b), Tupac Mantilla (ds, per)。

ギター・ソロ盤かと思う位、ギターがメインの展開。しかもアコギが圧倒的に目立っている。ドラムスは目立って登場しない。パーカッションがメイン。アコベが効果的。アコギの雰囲気は、パコ・デ・ルシアやジョン・マクラフリン、ラリー・コリエルなど、1980年前後で活躍した「スーパー・ギター・トリオ」風の、フラメンコ・ギターの要素を交えた、スパニッシュ風な弾き回しに加えて、超絶技巧なアドリブ・フレーズ。

いや〜まだこういう伝説になったアコギの手法を、現代に引き継いでいるギタリストがいるなんて、なんと頼もしいことか。しかもテクニック的にもフレーズの歌心の展開のバリエーションとしても、1980年代の音より、しっかりと高度に進化している。この「進化」しているところが驚異的なのだ。ジャズ・ギターって、どこまで進化するんだろう。
 

Gladwell

 
Julian Lage(ジュリアン・レイジ)とは、数々の有望新人を発掘してきた、ヴァイブのゲイリー・バートンが新たに発掘した天才ギタリストである。僕は、このバートンのアルバム『GENERATIONS』や『NEXT GENERATION』に参加しているプレイを聴いて、このジュリアン・レイジの名を記憶した。1987年生まれなので今年で29歳になる。

このレイジのギターが実に個性的。過去にどこかで聴いたことのある音もあるのだが、暖かみのあるメジャーに展開するフレーズはレイジの個性。ブルージーにマイナーに展開することが多いジャズ・ギターだが、レイジのギターはその逆をいくところが、僕は気に入っている。

超有名スタンダードの「Autumn Leaves」や、エリザベス・コットンの古いアメリカン・フォーク・ソング「Freight Train」など、味のあるアレンジを施して、かつ、レイジの個性的なギターの響きが新しく、今までに無いユニークなイメージの演奏になっている。これが実に聴き応えがある。

フレーズを取り回すスケールが大きく、伸び伸びと唄うギターはなかなかのもの。唄う様に弾き進める新人のギターは久し振りではないか。ジュリアン・レイジ、これからの活躍が楽しみなギタリストである。

 
 

震災から5年。決して忘れない。まだ5年。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« ジャズ喫茶で流したい・79 | トップページ | 和蘭が誇る欧州のビッグバンド »

コメント

>ジャズ・ギターって、奏法のバリエーションもそろそろ煮詰まってきて、いよいよその進化も頭打ちになる時期かなあ

大いに興味を惹かれますね。早速探して聴いてみますです。^^

ところで、私が一番好きな「音・録音」のレーベルといいますと、MPS(BASF)なのですが、オスカーピーターソンがこのレーベルの自分のピアノの音に驚き「俺のピアノはこんな音をしていたのか」と喜んだ?エピソードが有名でしたよね。笑

最近の自分の環境ではパソコン音源からのニアフィールド聴きが中心ですので、大音量でのメインのスピーカーでのシビアな聞き方にくらべますと余計にこのMPSのオーナー・録音技師のハンスブルーナシュアーの一徹なまでのポリシーに納得しています。

引越して、まだ部屋に家具などもほとんど置いていない部屋(モデルルームのような)状態での、会話にエコーがかかるくらいの環境では、安い装置でも驚くほどのいい音?に感じたりもしました。

ブルーノートのヴァンゲルダーの「ピアノの中に頭を突っ込んだような」?オンマイク録音とは正反対のMPSの音ですが、どちらも捨てがたいですね。^^

こんばんは。松和のマスターです。
 
MPSの音、おっしゃるとおりですね。ピーターソンの逸話は僕も
記憶しています。確かに、MPSの音はピアノの音が飛び抜けて
良いんですよね。ピーターソンのベーゼンドルファーが映えに
映えた録音ですね。

私もブルーノートのピアノの音は嫌いではありません。
「ピアノの中に頭を突っ込んだような」音は、自分がピアノを
弾いている状態で感じる音なので、ピアノを弾いていた経験の
ある者にとってはあまり違和感のある音ではないと思っています。
 

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/64961047

この記事へのトラックバック一覧です: 伸び伸びと唄うギターはなかなか:

« ジャズ喫茶で流したい・79 | トップページ | 和蘭が誇る欧州のビッグバンド »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ