ながら聴きのジャズも良い・4
SOIL &“PIMP”SESSIONS。「ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ」と読む。2001年、東京のクラブイベントで知り合ったミュージシャンが集まり、「ステージと観客の間の壁を壊す」という明確な目的のもと、結成された日本の6人組ジャズバンド。
そんなSOIL &“PIMP”SESSIONSの新盤が出た。SOIL &“PIMP”SESSIONS『BLACK TRACK』(写真左)。前作『Brothers & Sisters』から1年半振りとなるオリジナル・アルバム。SOIL&“PIMP”SESSIONSは「Death Jazz」と呼ばれるラウド・ジャズなバンドとされるが、このアルバムのテーマは「Black&Mellow」。
ジャズを基軸にしつつ、レアグルーブ、ジャズファンクからアシッドジャズまで、幅広く取り入れ、インスト曲を中心としながら、ボーカルやラップをフューチャーした楽曲も収録。全体的にお洒落な雰囲気が漂います。
この盤全体を覆う「メロウ・グルーブ」が実に良い感じだ。音的にはガツンと芯の入った強力な音なんだが、フレーズが優しく印象的なものが多い。全体的に力強いが、ソフト&メロウでファンク・フュージョンな雰囲気が実に気持ち良い。ヒップホップな雰囲気が顔を出したり、ネオ・ハードバップな音世界がいきなり展開されたりで、とにかく聴いていて面白い。
ハービー・ハンコックの「Cantaloupe Island」のカバーが心地良く、「In2 My Soul feat. Xavier Boyer from TAHITI 80」では、AOR&ソウルな音世界が懐かしく、長岡亮介が唄う「Connected」ではソウルとジャズの完璧なハイブリッドな雰囲気が魅せる。
何かをしながらの「ながら聴き」にピッタリの現代のファンク・フュージョンです。ジャズが基調になっているのは、冒頭の「Introduction」を聴けば明快。こういう現代のジャズは聴いていて単純に楽しい。力強くメリハリも効いていて、聴いていて実に心地良く、かつ、耳に印象的な演奏はそうそう無い。好盤です。
震災から5年1ヶ月。決して忘れない。まだ5年1ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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