ホーンがメインのジャズ・ファンク
雑誌の「2015年度 ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」に触発されて、我がバーチャル音楽喫茶『松和』でも、昨年リリースされたジャズ盤の中から印象に残ったものをピックアップしています。今日は、 ホーンがメインのジャズ・ファンク・バンドの新作。
「Lettuce」=レタスと読む。バンド名である。どんなバンドなのか。ネットの情報をそのまま借用すると、以下の様な説明になる。
「ソウライヴのギタリスト、エリック・クラズノを中心にバークリー音楽大学時代の悪友達、アダム・ダイチ(ジョン・スコフィールド・バンドでも活躍するバカテク・ドラマー)、サム・キニンジャー(ご存知メイシオ・パーカーの正統後継者であるアルト・サックス奏者)、ライアン・ゾイディス(ts)、エリク・クームス(el-b)、アダム・スミノフ(g)、ラショーン・ロス(tp)に、これまたソウライヴのオルガン弾きニール・エヴァンスが加わった8人組」。
ジャズの本場、米国では、このような「ホーンがメインのジャズ・ファンク・バンド」はなかなか根付かなかった。逆に日本では、1970年代後半に「スペクトラム」が現れ、1980年代以降、「東京スカパラダイスオーケストラ」や「熱帯JAZZ楽団」「渋さ知らズ」など、ホーン・アンサンブルが「ウリ」のバンドが、必ず、その時代時代に根付いている。
で、この「Lettuce」=レタスであるが、ありそうでなかなか無い、米国では珍しい「ホーンがメインのジャズ・ファンク・バンド」。そのレタスの昨年の新作が、Lettuce『Crush』(写真左)。
ぶ厚いブラス・アンサンブル、耳当たりの良いユニゾン&ハーモニー、圧倒的かつ攻撃的なヘビー・ファンク。エレギとエレベがガッツリ効いて、ロックな感じも芳しく、オルガンの音がむっちゃノリノリでファンクネス濃厚。聴き進めるうちに、身体が自然に動き、足でリズムを取り始める。
変にラップなど、最近のファンクなトレンドに迎合すること無く、音の作り、アレンジは最新なんですが、ずっと聴いていると不思議な懐かしさを感じる、意外と正統派な、レガシーなブラスとエレギ、エレベの響きが良い。メンバー全てがテクニックが素晴らしいので、音の厚み、迫力が圧倒的。切れ味の良い、サラッとしたファンクネスが耳に優しい。
良いアルバムです。米国の「ホーンがメインのジャズ・ファンク・バンド」、「Lettuce」=レタスというバンドを僕はこのアルバムで初めて知りました。いや〜良いですね。フッとかけ始めて、さり気なく流して聴くことが出来るブラス・アンサンブル。僕はこの「Lettuce」=レタスというバンドのアルバムを掘り下げてみたくなりました。
震災から4年10ヶ月。決して忘れない。まだ4年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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