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2016年1月29日 (金曜日)

程良いホットなハードバップ

ジャズのアルト・サックスの探求の聴き直しは続く。この聴き直しでは「リー・コニッツ」を好んで聴き直している。熱い演奏がウリのビ・バップの時代に、程良くアレンジされたクールなジャズをメインとしていた「リー・コニッツ」。そんなクール・ジャズの代表格な「リー・コニッツ」のアルトが実に興味深いのだ。

クール・ジャズの代表が程良く熱いブロウを繰り広げるリーダー作がある。Lee Konitz『Very Cool』(写真左)。1957年5月、ニューヨークでの録音。ちなみにパーソネルは、Lee Konitz (as), Peter Ind (b), Shadow Wilson (ds), Sal Mosca (p), Don Ferrara (tp)。コニッツ以外、ベースのピーター・インドは辛うじて知ってはいるが、後は全く僕にとって無名なメンバー。

しかし、この『Very Cool』でのコニッツのアルトは実に味わい深い。録音した年代、1957年と言えば、ジャズについては「ハードバップ」がトレンド真っ只中。ハードバップな優れた演奏がアルバムになって、どしどしリリースされていた時代。そんな時代にこのコニッツのクールなブロウ。

コニッツは、なクール・ジャズの代表格。程良くアレンジされた、抑制の美を追究するのが旨の「クール・ジャズ」。そんなクール・ジャズなアルトに少しだけ火を付けて暖かみを持たせるだけで「あ〜ら不思議」。実に粋な、実に程良いホットなハードバップ演奏に早変わり。
 

Very_cool

 
コニッツのアルトは、程良い「熱」も持ったアドリブ演奏に早変わり。これが聴き手である我々にグッと訴求するのだ。程良くコントロールされた「熱」を持った、趣味の良いハードバップなアドリブ・フレーズ。程良い熱を持った「クール・ジャズ」なアルト。これが良いのだ。これがこの盤の魅力の全て。

実はこの『Very Cool』という盤は、1970年代後半、ジャズ雑誌とレコード会社がタイアップしたキャンペーンで、ジャズLPの入門盤として結構紹介されていた。が、しかし、このアルバムのジャケットを見ていただければ判るのであるが、とにかく趣味が悪い。この趣味の悪いジャケットのお陰で、その時、全くこの盤に触手が伸びなかった。

ほとんど成金趣味な、趣味の悪いおっさんが好みそうな趣味の悪い、こってこてなジャケット・デザイン。これが僕をこの盤から遠ざけた。この盤を真面目に最後まで聴き通したのは、21世紀になってからである。不明を恥じるのではあるが、このジャケット・デザインはあんまりである。

僕にとっては、ジャケット・デザインに惑わされ、愛でるに遅れた好盤です。クールなジャズに熱を加えて仄かに暖める。すると、こんなに小粋で趣味の良い、適度にホットなハードバップな演奏になる。そんなリー・コニッツのアルトが愛おしい好盤です。
 
 
 
震災から4年10ヶ月。決して忘れない。まだ4年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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コメント

私もマスターに同じく(~_~;)最近コニッツを見直しています。
「インサイドハイファイ」がなぜか心地よく、あらためてコニッツを見直す日々であります。笑

最近は新しい録音のジャズへの興味はほとんど消えうせてしまい、昔のリアルタイムジャズ?でこれまで聴いてなかったB級、C級、あるいは1950年~1960年代に録音された音源をできる限りきいてみたい、という嗜好性がましています。

ジャズはもはや完全にクラシカルスタイルを確立し、クラシック音楽数百年の後追い期間も過ぎたと思っていますので、それなら「旬」が生まれたその当時の「旬」をしゃぶりつくしたい、という感じでせうか。

最近ベンチャーズの最新録音での「パイプライン」などを聞くにつけ(・・これはベンチャーズであってベンチャーズではないなあ・・)と改めて思ってしまいました。

ナロウレンジでの録音で聞きなれた自分の中のベンチャーズのイメージがあまりに強烈でしたので、最新機材でのイマの音には違和感がぬぐえませんでした。

ハードバップにも同じような感じを抱くのは私だけかも?ですね。笑

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