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2016年1月19日 (火曜日)

鈴木良雄 & Generation Gap

さて、今日も「2015年度 ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」に選定されたアルバムから、私、松和のマスターが注目盤をピックアップしてみました。今日のアルバムはこれ。

鈴木良雄 & Generation Gap『Generation Gap』(写真左)。日本人ベーシスト・鈴木良雄のリーダー作。鈴木良雄は1946年生まれ。現在69歳。鈴木良雄が息子の年齢ほどのフレッシュな若手を起用した2管編成のメインストリーム・ジャズである。

ちなみに、鈴木良雄 & Generation Gapとはバンド名で、そのパーソネルは、鈴木良雄 (b), 中村恵介 (tp), 山田拓児 (sax), ハクエイ・キム (p), 石若駿 (ds)。実に魅力的なラインナップ。特に、ピアノのハクエイ・キムの参加が目を惹く。

中村恵介は1977年生まれの38歳。山田拓児は1980年生まれの35歳。ハクエイ・キムは1975年生まれの40歳。石若駿は1992年生まれの23歳。たしかに、リーダーの鈴木良雄から見れば、他のメンバーは息子と言って良い。タイトルの「ジェネレーション・ギャップ」は言い得て妙(笑)。

このアルバムの内容の一端はこの1曲に集約される。冒頭の「御嶽」。和太鼓との共演による、和の雰囲気を織り込んだ純ジャズな演奏。和の音楽とジャズの融合。今まであるにはあったが、ここまでしっかりとジャズに昇華された演奏は無かったと思う。今までは、なんとなく違和感がつきまとう「和の音楽とジャズの融合」であったが、この「御嶽」については違和感が全く無い。

そして、2曲目の「モネ」は、いきなり鈴木良雄のベースのボウイングから始まる、フリーキーな、現代音楽の響きを宿した演奏。静謐でフリーキーなジャズ。これもまた「凛とした純ジャズ」である。それぞれの楽器の響きが実に魅力的だ。
 

Generation_gap

 
3曲目の「スキャヴラ」は熱いモード・ジャズ。1960年代のマイルス・バンドを彷彿とさせる自由度の高い、ハイテクニックな演奏。そんなモーダルな演奏のバックに、鈴木良雄のベースがコンダクター然とした居座る。クールにコントロールされたメインストリーム・ジャズ。

21世紀のこの時代に、このアルバムに聴かれる様な、ネオ・ハードバップ、ネオ・モード、そしてフリーな演奏は時代遅れでは無いのか、とネガティブに思われるジャズ者の方々も居るでしょうが、これはこれで、いつの時代も大事な事では無いかと思います。

過去のジャズのスタイルを踏襲することは、書道で言う「臨書(自分の個性は出さずにお手本に忠実に書く事)」と同じ様なものだ解釈していて、そのスタイルの忠実な踏襲の上に、個性の展開、いわゆる、個性的なアドリブ・フレーズの展開があれば良いと思っています。

そういう点では、この『Generation Gap』というアルバムの内容は、十分に及第点を呈上できる素晴らしい内容だと思います。2015年という時点で、こんなに素晴らしい内容のメインストリーム・ジャズが日本で創作されていることを知って、思わず嬉しくなりました。

米国本国の一流どころの創作するメインストリーム・ジャズと全く遜色ない内容に、聴き進むにつれ、清々しい気分になります。一聴に値する2015年の好盤です。

 
 

震災から4年10ヶ月。決して忘れない。まだ4年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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