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2015年11月 3日 (火曜日)

こういうテナーも渋くて良い

昨日、ご紹介したジミー・ヒースのテナーも知る人ぞ知る、玄人好みのテナー。そういう渋いテナー奏者はまだまだ他にもいる。例えば、ズート・シムズ(Zoot Sims)なんかもそんなテナー奏者の一人だ。彼もジミー・ヒースと同じで、我が国では何故か人気が無いというか、その実力の割にその名が余り知られていない、不当に低い評価で留まっているテナー奏者である。

まあ、我が国では、評論家やジャズ雑誌が勝手に、ズート・シムズに「B級テナーマン」というレッテルを貼ってしまい、彼のアルバムは知る人ぞ知るマニアだけが聴けば良い、という感じで、ジャズ雑誌やジャズ盤紹介本にほとんど採り上げることが無かったことが原因なんですけどね。

ズートのテナーもなかなかいけるんですよね。ズートのテナーは、豪放磊落な吹き回しの割に繊細な表現にも長け、軽快でダイナミックレンジの広いテナー。テクニックも優秀、小難しくない、シンプルなアドリブ・フレーズが魅力。聴けば直ぐにパッと判る、そんなテナーです。

そんなズートのテナーの個性を感じることが出来る好盤がこれ。Zoot Sims『Zoot Sims' Party』(写真)。1974年4月の録音。Bob Cranshaw (b), Mickey Roker (ds), Jimmy Rowles (p), Zoot Sims (ts,ss)。ピアノのジミー・ロウルズの名前が妙に気になります。ベースとドラムも渋い人選ですね。ちなみにジャケット・デザインは、写真左の方が僕にとっては馴染みがあります。
 

Zoot_sims_party

 
このアルバムは、ズートのテナーのワン・ホーン盤なので、ズートのテナーを心ゆくまで楽しむことが出来ます。しかも、選曲を見渡せば「スタンダード集」。スタンダード曲の演奏を通じて、ズートのテナーの個性が実に良く把握できます。

特に、流麗かつ優秀なテクニックを駆使した、軽快でダイナミックレンジの広い演奏が、柔軟自在、硬軟自在なスタンダート曲の解釈を聴かせてくれるので、とにかく聴いていて楽しい。アドリブ・フレーズは歌心満点。決して難解では無い、判り易くキャッチャーなフレーズが心地良いテナーです。

ズートは1925年生まれなので、このアルバムをリリースした1974年の時点で「49歳」。いわゆる中堅どころの年齢で、ベテランならではの成熟したテクニックと表現力が、このスタンダード集のブロウに溢れています。バックの好演もこの盤の聴きどころ。特に、ピアノのジミー・ロウルズのサポートが見事です。

とにかく難しいことを考えずに、CDのトレイに載せてCDプレイヤーのスイッチを押して、スピーカーから出てくるシムズのテナーに耳を傾ける。それで十分だということを確信させてくれる好盤です。軽快でダイナミックレンジの広いズートのテナーを十分にお楽しみ下さい。

 
 

震災から4年7ヶ月。決して忘れない。まだ4年7ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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コメント

ズートシムスとか、セシルマクビー、なんてゆーファッションブランドがあるんですとか。wもちろんジャズにはまったく金輪際関係ないみたいです。

ズートのアルバムは大好きでほとんど集めていますが、私の一番の愛聴盤はパブロの「ウォームテナー」です。冒頭のドラムのステックの種類とシンバルのメーカーが何か?までわかるほどの好録音も魅力ですね。

ズートやオスカーピーターソンやソニーステットのような「超一流だがスタイルはほぼ固定」のジャイアンツへの評価は日本ではアメリカと正反対で評価が低い嫌いがありますよね。

最近の廉価版シリーズではこれまで一度も国内発売されなかったような
B級C級D級盤まで発売され、結構売れ行き好調なんですとか。

それらはほとんど50代を中心としたオヤジ・ベテランフアンが主な購買層であり決して「今時のクラブ御用達」?のフアンではない、とある新聞で見かけました。

クラブでのジャズは聴きやすさが主体となるのでなんとなくわかるような気もしますが、こうした新しい視点からの再注目も興味深いところではあります。

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