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2015年11月30日 (月曜日)

現代ならではの「面白いジャズ」

最近のニューアルバムから、ちょっと面白い生い立ちのバンドのアルバムをご紹介したい。Kyoto Jazz Sextet『Mission』(写真左)。今年の4月のリリース。レーベルはブルーノートである。レーベルがブルーノートと言えば、このアルバム、一筋縄ではいかないぞ、と思わずワクワクする。

このアルバム、聴けば判るが、不思議な響きのするアルバムである。収録された曲名を見れば「おやっ」と思う。収録曲は以下の通り。これ、1曲目から7曲目まで、ブルーノート・レーベルの名曲ばかりである。そう、このアルバムは、ブルーノートの「カヴァー盤」である。しかも、モード・ジャズが中心の新主流派の名曲ばかりをカヴァーしている。

01. Search for the New Land (Lee Morgan)
02. Speak No Evil (Wayne Shorter)
03. The Melting Pot (Freddie Hubbard)
04. Succotash (Herbie Hancock)
05. Mr. Jin (Wayne Shorter)
06. Jinrikisha (Joe Henderson)
07. Up a Step (Hank Mobley)
08. Eclipse (Kyoto Jazz Massive)

そして、日本のDJ、プロデューサーの沖野修也、実弟・沖野好洋との兄弟DJユニット「Kyoto Jazz Massive」のメンバーでも知られる。この沖野修也が放つ新プロジェクトが「Kyoto Jazz Sextet」。新進気鋭のミュージシャンが集結した現代ジャズ・ユニット「Kyoto Jazz Sextet」によるブルーノート・カヴァー盤である。
 

Misson  

 
メンバーが凄い。quasimodeの平戸祐介、DCPRGや菊地成孔ダブ・セクステットの類家心平、Mountain Mocha Kilimanjaroの栗原健、松浦俊夫 presents HEXに参加する小泉P克人、Jazztronikのドラマーとして知られる天倉正敬 等々、日本ジャズ/クラブ・シーンの気鋭のミュージシャンが集結している。

クラブ・ジャズをベースに、ブルーノートの新主流派のモーダルなジャズを焼き直す。そんな興味深く面白い企画を実現した、なかなか小粋な企画盤である。録音からマスタリングまで全てアナログでの作業にこだわった音世界は、確かに現代のデジタル録音なジャズとは響きが異なる。ウォームで丸い音が心地良い。

曲名を見て、これは新主流派ジャズのコピー、書道で言う「臨書」か、と思ってあまり期待せずに聴いてしまったのだが、聴き進むにつれ、これは現代ならではの「面白いジャズ」だと気がついた。クラブ・ジャズのリズム&ビートに乗って、アナログな響きを持ったモーダルなジャズが展開される。

この盤を聴いて「温故知新」という言葉を思い出した。昔の新主流派のジャズの単なるコピーなら「つまらない」のだが、これは面白い。1960年代の新主流派のモーダルなジャズには無い、現代のジャズならではの響きとフレーズがこの盤にある。この企画は面白い。もっともっとやってほしい。期待大の「Kyoto Jazz Sextet」である。

 
 

震災から4年8ヶ月。決して忘れない。まだ4年8ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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