最近のトラックバック

« これが「ペッパー最後の録音」 | トップページ | ザヴィヌルのエスニックな音世界 »

2015年10月23日 (金曜日)

ホールズワース起死回生の一枚

アラン・ホールズワース(Allan Holdsworth)との出会い。つらつらと盤コレクション、アルバム鑑賞のキャリアを振り返る。う〜ん、あれは今から35年ほど前に遡る。

ソフト・マシーン(Soft Machine)の『Bundles(収束)』というアルバムだった。『英国の70年代フュージョン』(2010年12月21日のブログ・左をクリック)にご紹介しているが、これがまあ、思いっきり超絶技巧な弾きまくりギター。誰だ、このギタリスト、とパーソネルを確認して、アラン・ホールズワースの名前を初めて確認した。

アラン・ホールズワースのギターは凄い。「超絶技巧」とはこのこと。どうやったら、これだけギターが弾きたおせるのか、理解に苦しむ。破綻の無い、疾走感溢れる超絶技巧な世界。凄いギタリストがいたもんや、と心から感心した。

しかし、そんなアラン・ホールズワースは正統に評価されていた訳では無い。1980年代に入って、子どものミルク代に困って機材を売り払うなど金銭的にも困窮していたそうで、そういう意味では、音楽というのは実力と収入とは常に比例するものでは無い、ということを改めて認識する。

そんなホールズワースが、もうこのアルバムが駄目ならミュージシャンをやめる、という位の不退転の決意で、1982年に自主制作で出したのがこの作品。Allan Holdsworth『I.O.U.』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Allan Holdsworth (g), Paul Carmichael (b), Gary Husband (ds), Paul Williams (vo)。
 

Iou

 
アラン・ホールズワース本人をして「初めてやりたいことができた」とコメントした位の起死回生の一枚。さすが本人が「初めてやりたいことができた」とコメントした位である。凄まじい出来である。ここまで弾き倒したエレギのアルバムを僕は他に知らない。

しかも、ファンクネスは全く希薄。ジャズからのアプローチというよりは、ロックからのアプローチと評した方が合点がいく。ロックからのフュージョンへのアプローチ、いわゆる僕が勝手に名付けた「フュージョン・ロック」である。

恐らく、このアラン・ホールズワースが、エレギ弾き倒しの最高峰だろう。とにかく、エレギがどこまで弾き倒せるのか、どれだけの音色が出せるのか、エレギの最高限界地点を確認出来る、それはそれは素晴らしい内容のアルバムです。

それでいて歌入りは8曲中4曲。これが良かった。アダルト・コンテンポラリーな雰囲気が色濃く漂う。単純なギター弾き倒しの盤では無かった。上質のフュージョン・ロック盤である。

アルバムタイトルの「I.O.U.」とは「I Owe You」、つまり借用金証明という意味ですが、アラン・ホールズワースは、この自主制作のアルバムを機会に飛躍することができました。 目出度し目出度し。

 
 

震災から4年7ヶ月。決して忘れない。まだ4年7ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« これが「ペッパー最後の録音」 | トップページ | ザヴィヌルのエスニックな音世界 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/62184449

この記事へのトラックバック一覧です: ホールズワース起死回生の一枚:

« これが「ペッパー最後の録音」 | トップページ | ザヴィヌルのエスニックな音世界 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ